MENU
  • ホーム
  • 防災
    • 防災セット・リュック
    • 非常食・保存食
    • 防災用品
    • 防災コラム
  • 防災学習
    • 防災検定
  • プロフィール
  • プライバシーポリシー
  • お問い合わせ
暮らしに役立つ、本当に良いものを選ぶメディア
Choice-Lab
  • ホーム
  • 防災
    • 防災セット・リュック
    • 非常食・保存食
    • 防災用品
    • 防災コラム
  • 防災学習
    • 防災検定
  • プロフィール
  • プライバシーポリシー
  • お問い合わせ
  • ホーム
  • 防災
  • 防災学習
  • プロフィール
  • プライバシーポリシー
  • お問い合わせ
Choice-Lab
  • ホーム
  • 防災
    • 防災セット・リュック
    • 非常食・保存食
    • 防災用品
    • 防災コラム
  • 防災学習
    • 防災検定
  • プロフィール
  • プライバシーポリシー
  • お問い合わせ
  1. ホーム
  2. 防災
  3. 防災コラム
  4. 外出先で災害に遭ったらどうする?勤務先・電車・買い物中など場所別の行動と備え

外出先で災害に遭ったらどうする?勤務先・電車・買い物中など場所別の行動と備え

2026 9/09
広告
防災 防災コラム
2026-09-09
外出先の被害

災害への備えというと、

「自宅に水や非常食を備蓄する」
「防災リュックを用意する」
「家具を固定する」

など、まず家の中の防災を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

Choice-Labでも、これまで自宅での備蓄や防災リュック、停電・断水への備えなどについて考えてきました。

でも、災害は私たちが家にいる時間を選んで起きてくれるわけではありません。

仕事をしているとき。
電車に乗っているとき。
スーパーで買い物をしているとき。
車を運転しているとき。
旅行先にいるとき。

そんなときに大きな地震が起きる可能性もあります。

私自身、現在仕事をしています。

防災について調べているうちに、ふと、

「もし今、勤務中に大きな地震が起きたら、私はどうするだろう?」
と考えるようになりました。

家には防災用品があります。
水もあります。
非常食もあります。
防災リュックも用意できます。

でも、勤務中なら、それらはすべて家にあります。

そして何より気になるのは、私の場合は家で留守番をしている老犬です。

「大丈夫だろうか」
「早く帰らなければ」

家族がいる場合は、
「早く連絡をしなければ」

おそらく私も、真っ先にそう思うでしょう。

けれども、大規模な災害が起きた直後に、家族が心配だからとすぐ移動を始めることが、本当に安全な行動なのでしょうか。

道路では建物や看板が落下しているかもしれません。
火災が発生しているかもしれません。
電車が止まり、駅には多くの人が集まっているかもしれません。
大雨なら、帰宅しようとした道路が冠水している可能性もあります。

自宅の防災を考えることと同じくらい、「家にいないときに災害が起きたらどうするか」を考えておくことも、大切な備えの一つです。

この記事では、勤務先、電車や駅、車、スーパーやショッピングモール、地下街、屋外など、外出先で災害に遭ったときの行動を場所別に考えていきます。

そして、

「帰るのか、とどまるのか」
「家族とどう連絡を取るのか」
「普段のバッグには何を入れておけばいいのか」

まで、一緒に考えてみましょう。

ラボくん

ラボ先生!
大変!
仕事中に大きな地震が起きたよ。早く家に帰らなきゃ!

ラボ先生

ラボくん、家族が心配なのは分かる。
でも、まず確認することがあるよ。

ラボくん

家族に電話?

ラボ先生

その前にまず、自分が無事でいることだよ。

家族を守りたいからこそ、まず自分の命を守る。

外出先の防災は、ここから始まります。

目次

災害は「家にいるとき」に起こるとは限らない

防災用品を準備するとき、どうしても「自宅」を中心に考えてしまいます。

水を何本備蓄するか。
非常食を何日分用意するか。
携帯トイレはいくつ必要か。
防災リュックをどこに置くか。

もちろん、どれも大切です。

でも、1日の生活を考えてみると、私たちは意外と長い時間を家の外で過ごしています。

仕事をしている人なら、勤務時間に通勤時間を加えると、1日のかなりの時間を自宅以外で過ごすことになります。

子どもなら学校や塾。

家族それぞれが、別々の場所にいる時間もあります。

つまり、家族全員がそろっていて、防災用品もすぐそばにあるときに災害が起きるとは限らないということです。

自宅に防災リュックがあっても、外出先では使えない

例えば、勤務先で大きな地震が起きたとします。

自宅には、

  • 水
  • 非常食
  • モバイルバッテリー
  • 携帯トイレ
  • 懐中電灯
  • 防寒用品
  • 救急用品

などをきちんと備えていたとしても、その瞬間には使えません。

「家にはちゃんと備蓄してあるから大丈夫」

と思っていても、自宅へ戻れなければ、その備蓄を使うことができないのです。

だからといって、毎日防災リュックを背負って出勤するのも現実的ではありません。

そこで考えたいのが、

「自宅の備え」
「毎日持ち歩く備え」
「勤務先などに置いておく備え」

を分けることです。

すべてを一つの防災リュックに詰め込むのではなく、生活する場所に合わせて備えを分散させておく。

これなら普段の負担を増やしすぎず、外出先で災害に遭ったときにも対応しやすくなります。

家族と離れていると、判断しなければならないことが増える

外出先で災害に遭ったとき、自宅にいる場合との大きな違いがあります。

それは、

家族がどこにいて、どんな状況なのか分からない可能性があることです。

自分は勤務先。
夫や妻も仕事。
子どもは学校。
高齢の親は自宅。

そんな時間帯に大きな地震が起きたらどうでしょう。

「子どもを迎えに行かなければ」
「親の様子を見に行かなければ」
「とにかく家へ帰らなければ」

そう考えるのは当然です。

でも、ここで一度考えておきたいことがあります。

連絡が取れないことと、家族が危険な状態にあることは同じではありません。

大規模災害では通信が混雑し、電話がつながりにくくなる可能性があります。

連絡が取れないからと焦って移動を始めると、自分自身が危険な状況に巻き込まれるかもしれません。

だからこそ普段から、

「災害時に電話がつながらなかったらどうする?」
「子どもは誰が迎えに行く?」
「夫婦が別々の場所にいたら、どこへ向かう?」
「すぐ帰れない場合はどうする?」

と家族で決めておくことが大切です。

災害が起きてから家族全員で相談するのではなく、連絡できないことも想定して決めておく。

これも外出時の大切な防災です。

外出先では「家に帰ること」が最優先とは限らない

大きな災害が起きると、「とにかく家に帰らなければ」と思うかもしれません。

でも、災害直後の街には普段とは違う危険があります。

建物の外壁、割れたガラス、倒れたブロック塀、切れた電線、火災、道路の損傷、そして、大勢の人が一斉に移動することによる混雑。
大雨の場合なら、道路の冠水や河川の増水、土砂災害などの危険もあります。

今いる建物が安全なのであれば、すぐ移動するよりも、その場にとどまったほうが安全な場合があります。

反対に、津波や火災、浸水などの危険が迫っている場所なら、とどまらず避難しなければなりません。

大切なのは、「災害が起きた=帰宅」と決めつけないこと。

まず現在地の安全を確認し、災害の種類と周囲の状況を確認してから、次の行動を決めます。

外出先で災害が起きたら最初にすること

では、実際に外出中に災害が起きたら、最初に何をすればいいのでしょうか。

勤務先でも、買い物中でも、旅行先でも、まず覚えておきたい基本があります。

それは、

「帰ること」でも、
「家族に電話すること」でもありません。

最初にすることは、自分の身の安全を確保することです。

気象庁も、緊急地震速報を見聞きしたときや揺れを感じたときには、周囲の状況に応じて、あわてず、まず身の安全を確保することを基本としています。

① まず自分の身を守る

地震なら、最初に頭を守ります。

屋内なら、落ちてくるものや倒れてくるものから離れ、丈夫な机の下など安全な場所へ。

屋外なら、看板や割れたガラス、ブロック塀などから離れます。

人が大勢いる施設では、慌てて出口へ走らず、施設の係員の指示に従います。

電車やバスの中なら、つり革や手すりにしっかりつかまります。

場所によって行動は違いますが、共通しているのは、「まず自分がけがをしない」ことです。

家族への連絡も帰宅も、そのあとです。

② 慌てて外へ飛び出さない

建物の中で大きな揺れを感じると、「外へ出たほうが安全なのでは?」と思うかもしれません。

しかし、慌てて外へ飛び出すと、ガラスや看板、外壁などの落下物でけがをする危険があります。

気象庁も、屋内で地震に遭った場合は、慌てて外へ飛び出さないよう呼びかけています。

スーパーやショッピングモールなど人の多い施設では、全員が一斉に出口へ向かえば混乱につながることもあります。

「外=安全」とは限りません。

まずその場で身を守り、揺れが収まってから周囲の状況を確認します。

③ 周囲にどんな危険があるか確認する

揺れが収まったからといって、すぐ安全になるとは限りません。

周囲を確認します。

  • 火災は起きていないか
  • 建物に大きな損傷はないか
  • ガラスなどが落下する危険はないか
  • 道路は通れるか
  • 津波の危険はないか
  • 大雨なら浸水や土砂災害の危険はないか

特に海岸付近で強い揺れや長くゆっくりした揺れを感じた場合は注意が必要です。

津波は、警報を確認してからゆっくり考えるものではありません。

気象庁は、海岸付近で強い揺れや長くゆっくりした揺れを感じた場合、津波警報・注意報の発表を待たず、速やかに高台など安全な場所へ避難することが重要としています。

災害の種類によっては、「その場にとどまる」より「すぐ逃げる」が正解になることもあります。

だからこそ周囲の状況を見ることが大切です。

④ 正しい情報を確認する

身の安全を確保したら、次に情報を集めます。

スマートフォンが使えるなら、

  • 気象庁
  • 自治体の防災情報
  • 防災アプリ
  • 鉄道会社など交通機関の公式情報

など、できるだけ信頼できる情報源を確認します。

停電や通信障害が起きている場合には、ラジオなどが役立つこともあります。

災害直後はSNSにも多くの情報が流れます。

しかし、SNSに投稿された情報がすべて正しいとは限りません。

古い災害の写真が再投稿されたり、確認されていない情報が広がったりすることもあります。

「誰が発信している情報なのか」を確認してから行動を決めることが大切です。

⑤ 「すぐ帰る」と決めない

そして、外出先で被災したときに特に覚えておきたいのが、「すぐ帰宅する」と決めないことです。

家族が心配、家が心配、ペットが心配、一刻も早く帰りたい。

その気持ちは、とても自然です。

でも、今いる場所が安全なのに、危険な街の中へ出てしまったらどうでしょう。

自分がけがをしたり、帰宅途中で動けなくなったりすれば、かえって家族にも心配をかけることになります。

まず、

今いる場所は安全か。

移動する必要があるのか。

交通機関はどうなっているのか。

移動するルートは安全なのか。

行政や施設からどのような情報が出ているのか。

を確認します。

そして、

「今はここにとどまる」という判断も、立派な防災行動です。

Choice-Labからひとこと
外出先で災害が起きたとき、
「どうやって家に帰るか」
を最初に考えてしまいがちです。

でも、その前に考えたいのは、
「今、自分が安全でいるためにはどうすればいいか」
です。

家族が離れた場所にいるからこそ、自分自身が無事でいることには大きな意味があります。
身の安全を確保する
↓
周囲の危険を確認する
↓
正しい情報を集める
↓
避難するか、とどまるかを判断する
↓
家族との連絡や帰宅を考える

この順番を、一度頭の中でイメージしておくだけでも違います。

そして次からは、

「では、実際に勤務先で地震が起きたら?」

「電車の中だったら?」

「スーパーで買い物中だったら?」

と、場所ごとに具体的な行動を見ていきましょう。

【勤務先】仕事中に地震が起きたらどうする?

仕事をしている人にとって、自宅以外で長い時間を過ごす場所の一つが勤務先です。

私自身も現在仕事をしているので、

「もし勤務中に大きな地震が起きたら?」

ということは、今回の記事を書くにあたって改めて考えました。

職場で地震が起きたら、おそらく最初に頭に浮かぶのは家族のことです。

「家族は大丈夫だろうか」

「自宅はどうなっているだろう」

「早く帰ったほうがいいのでは?」

でも、大きな地震の直後は交通機関が止まり、道路も普段どおり通れるとは限りません。

だからこそ勤務先で被災したときも、

「すぐ帰る」より先に「今いる場所で自分の安全を確保する」ことから始めます。

揺れている間は、まず頭と体を守る

強い揺れを感じたり、緊急地震速報を見聞きしたりしたら、まず身の安全を確保します。

机がある職場なら、丈夫な机の下などに入り、頭を守ります。

ただし、職場には家庭とは違う危険もあります。

例えば、

  • 書棚やロッカー
  • コピー機などの大型機器
  • 窓ガラス
  • 吊り下げ式の照明
  • パソコンやモニター
  • 棚の上に置かれた荷物

などです。

背の高い家具や大型機器は、倒れたり移動したりする可能性があります。

「机があるから大丈夫」ではなく、周囲に倒れてくるもの、落ちてくるもの、動いてくるものがないかを見ることも大切です。

揺れている最中に慌てて出口へ走るのは避けます。

まず、その場で自分の命を守る。

そのあとで次の行動を考えます。

揺れが収まったら避難経路と周囲の安全を確認する

揺れが収まったら、「すぐ建物の外へ出なければ」と思うかもしれません。

しかし、建物の外にも割れたガラスや外壁、看板などが落下する危険があります。

まず、

  • 火災が起きていないか
  • 建物に大きな損傷がないか
  • 避難経路は安全か
  • 非常口はどこか
  • 職場から避難指示が出ているか

などを確認します。

会社や施設に防災担当者がいる場合は、その指示に従います。

普段から勤務先の非常口や避難階段、避難場所を一度確認しておくと、いざというときに迷いにくくなります。

毎日働いている建物でも、

「非常階段はどこ?」

「この出口が使えなかったら?」

と聞かれると、意外と分からないことがあります。

この記事を読んだ機会に、一度確認してみてください。

避難するときはエレベーターを使わない

地震後に建物から避難する必要がある場合、原則としてエレベーターではなく階段を使います。

地震によって停電したり、設備が故障したりすると、エレベーター内に閉じ込められる可能性があるためです。

また、大きな地震のあとには余震が起こることもあります。

高層階の職場では階段での移動が大変ですが、施設管理者などの指示を確認しながら安全に避難します。

「家族が心配だから、すぐ帰る」はいったん待つ

勤務先で大きな地震に遭ったとき、最も迷うのはここかもしれません。

「帰る? それとも職場に残る?」

家族が自宅にいる。

子どもが学校にいる。

高齢の親が一人でいる。

ペットが家で待っている。

そう考えると、一刻も早く帰りたくなります。

でも、大規模な地震が発生すると、多くの人が同じことを考えます。

交通機関が止まっているところへ大勢の人が一斉に移動すれば、駅や道路が混雑します。

さらに、街には火災、落下物、道路の損傷などの危険が残っている可能性があります。

東京都などでは、大規模災害時に**「むやみに移動を開始しない」**ことを帰宅困難者対策の基本原則としています。

勤務先の建物が安全で、そこにとどまれる状況なら、

「今日はすぐ帰らない」という判断が、自分を守ることもあります。

職場には3日程度とどまる可能性も考えておく

大都市圏などの帰宅困難者対策では、発災後しばらくは一斉帰宅を抑え、安全な場所にとどまることが想定されています。

そのため企業には、従業員が一定期間とどまることを想定した水や食料などの備蓄が求められています。

ここで一度、確認してみてください。

あなたの勤務先には、災害用の備蓄がありますか?

そして、

どこに置いてあるか知っていますか?

会社が備蓄していたとしても、従業員がその内容や保管場所を知らなければ、いざというとき困ります。

職場の防災訓練などを機会に、

「水や非常食はどこにある?」

「携帯トイレはある?」

「停電したときの照明は?」

「帰宅できない場合は、どこで待機する?」

と確認しておくと安心です。

会社の備蓄だけに頼らず「自分用」を少し置いておく

会社に備蓄があっても、個人的に必要なものまですべて用意されているとは限りません。

特に、

  • 常備薬
  • 眼鏡・コンタクト用品
  • 生理用品
  • モバイルバッテリー
  • 自分が食べやすい非常食
  • マスク
  • ウェットティッシュ

などは、人によって必要なものが違います。

ロッカーや机にスペースがあるなら、**「自分用の小さな職場防災セット」**を置いておく方法もあります。

中でも私が重要だと思うのが、歩きやすい靴です。

普段パンプスや革靴などで通勤している人が、災害後に長距離を歩かなければならなくなった場合、その靴では大きな負担になる可能性があります。

ただし、歩きやすい靴を置いているからといって、「電車が止まったら歩いて帰ればいい」という意味ではありません。

まずは安全な場所にとどまり、周囲の安全や交通状況を確認する。

徒歩で帰宅するかどうかは、そのあとに判断します。

病院など「災害時も仕事が続く職場」もある

職種によっては、災害が起きたからといって、すぐ仕事を離れられない場合もあります。

病院、消防、警察、介護施設、ライフライン関係、公共交通。
災害時にも多くの人を支える仕事があります。

私自身も病院で勤務しているので、災害が起きたら、「自分の家やペットが心配だからすぐ帰る」だけでは済まない可能性があります。

確か私の勤務する病院では、震度6弱以上で自主出社(自主参集)を設定しているので、それ以下だと帰ることは難しいことになるはずです。

だからこそ、「もし勤務中に災害が起きたら、自分はどうなる?」を平常時に考えておくことには意味があると思っています。

勤務先の防災マニュアルを確認する。

家族にも「災害時はすぐ帰れないかもしれない」と伝えておく。

必要なものを職場に少し置いておく。

こうした準備も、立派な防災です。

Choice-Labからひとこと
職場の防災というと、
「会社が何とかしてくれる」
と思ってしまいがちです。
でも、会社が用意できるのは、基本的には多くの人に共通する備えです。

自分の薬や眼鏡、生理用品など、
「これがないと私は困る」
というものは、自分で考えておく必要があります。

自宅には防災リュック。
普段のバッグには防災ポーチ。
そして職場には、小さな職場用防災セット。

生活する場所ごとに備えを分散させる。
外出先の防災では、この考え方を覚えておきたいと思います。

【電車・駅】移動中に地震が起きたらどうする?

通勤や通学、買い物などで電車を利用しているときに大きな地震が起きたら、どうすればいいのでしょうか。

走行中の電車が突然止まる、車内の照明が消える、スマートフォンには緊急地震速報、周囲の人もざわつき始める。
そんな状況になれば、不安になるのは当然です。

しかし、電車や駅では大勢の人が同じ場所にいるため、一人ひとりが慌てて行動すると、かえって危険になることがあります。

基本は、勝手に行動せず、乗務員や駅係員の案内に従うことです。

電車の中では、つり革や手すりにつかまる

電車に乗っているときに強い揺れを感じたり、緊急地震速報が流れたりした場合、まず転倒しないように身を守ります。

立っている場合は、つり革や手すりにしっかりつかまります。

座っている場合は姿勢を低くし、持っているバッグなどで頭を守れるようにします。

電車は地震を検知すると緊急停止することがあります。

そのため、地震そのものの揺れだけでなく、急な停止によって転倒する可能性も考えておきます。

電車が止まっても、勝手に外へ出ない

電車が駅と駅の間で停止すると、「外へ出たほうがいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、勝手にドアを開けたり、線路へ降りたりするのは危険です。

線路周辺には電気設備があり、別の列車が動いている可能性もあります。
高架や橋の上、トンネル内など、車外へ出ること自体が危険な場所もあります。

乗務員から指示があるまでは、むやみに車外へ出ない。

避難が必要になった場合は、乗務員の誘導に従います。

駅ではホームから線路へ降りない

駅にいるときに地震が起きた場合も、まず身の安全を確保します。

ホームでは、

  • 看板
  • 照明
  • ガラス
  • 天井材
  • 掲示物

などの落下に注意します。

そして、慌てて線路へ降りないこと。

人が多い駅では、出口や階段へ一斉に人が動くことで転倒や将棋倒しなどの危険も生じます。

「早く駅から出なければ」と焦らず、駅員や館内放送の案内を確認します。

地下鉄では「地下だからすぐ地上へ」とは限らない

地下鉄に乗っていると、「地震が起きたら地下から早く出たほうがいい」と思うかもしれません。
しかし、地上のほうが必ず安全とは限りません。

地上では建物のガラスや看板が落下していたり、火災が起きていたりする可能性があります。

一方で、火災や浸水など地下にとどまることが危険な状況なら、避難が必要です。

大切なのは、

「地下だから危険」「地上だから安全」と自分だけで決めつけないこと。

駅員や施設管理者から避難の指示が出た場合は、その誘導に従います。

電車が動かないからと、すぐ歩いて帰らない

地震後、電車が長時間運転を見合わせることがあります。

そんなとき、

「家まで10kmくらいなら歩けるかも」

と思う人もいるでしょう。

しかし、災害直後の10kmは、普段の10kmとは違います。

道路が損傷しているかもしれません。

火災が発生しているかもしれません。

信号が停電しているかもしれません。

橋が通れない可能性もあります。

さらに、大勢の帰宅困難者が同じ方向へ移動すれば、道路や歩道が混雑します。

そのため大規模地震の直後は、安全な場所にいるのであれば、むやみに移動を開始しないことが基本です。

鉄道会社の運行情報や自治体の情報を確認し、まず現在地の安全を確保します。

駅にずっといられるとは限らない

ここも知っておきたいポイントです。

「電車が止まったら、とりあえず駅にいれば大丈夫」とは限りません。

駅は本来、多くの帰宅困難者を長時間滞在させるための施設ではありません。

混雑や安全上の理由から、駅構内にとどまれない場合もあります。

自治体によっては、帰宅困難者を一時的に受け入れる**「一時滞在施設」**を指定しています。

勤務先や外出先の周辺にどのような施設があるのか、一度確認しておくと安心です。

スマホの電池を「運転再開チェック」だけで使い切らない

電車が止まると、何度もスマートフォンを確認したくなります。

「運転再開は何時?」

「別の路線は動いている?」

「家族から連絡は?」

しかし、大規模災害では停電や通信障害が長引く可能性があります。

スマートフォンは、

  • 家族との連絡
  • 災害情報の確認
  • 地図
  • 避難場所の確認
  • ライト
  • 交通情報の確認

など、さまざまな用途に使います。

だからこそ、災害直後からバッテリーを節約する意識も必要です。

画面の明るさを下げる。

必要のないアプリを閉じる。

動画を長時間見続けない。

そして普段から、小型のモバイルバッテリーを持っておく。

毎日持ち歩く防災ポーチを考えるうえでも、モバイルバッテリーは優先度の高いものの一つです。

「帰れないかもしれない」を前提にしておく

電車通勤をしている人なら、一度考えてみてください。

「今乗っている電車がここで止まり、今日は自宅へ帰れないとしたら?」

水はありますか。

スマートフォンの充電は残っていますか。

常備薬はありますか。

寒い季節なら防寒できるものはありますか。

家族とは、連絡が取れない場合の行動を決めていますか。

外出先の防災で大切なのは、

「何としてでも家へ帰る準備」だけではありません。

「帰れなくても、しばらく安全に過ごせる準備」

も同じくらい大切です。

Choice-Labからひとこと
電車が止まったら、
「別の路線を探す」
「バスに乗る」
「歩いて帰る」

と、すぐ次の移動方法を探したくなります。

でも、大規模災害では、
「動かない」という選択肢
も忘れないでください。

今いる場所が安全なら、まず情報を確認する。
安全に待機できる場所を探す。

そして、移動するのは安全が確認できてから。

「帰ること」より「無事に帰ること」。
その違いを覚えておいてほしいと思います。

【車の運転中】地震が起きたらどうする?

車を運転しているときに大きな地震が起きたら、どうすればいいのでしょうか。

自宅や職場なら、「まず頭を守る」という行動をイメージしやすいですが、運転中は少し違います。

車は走っています。

後ろにも車がいます。

周囲には歩行者や自転車がいるかもしれません。

そんな状況で突然、緊急地震速報が鳴ったり、大きな揺れを感じたりすると、

「すぐ車を止めなければ!」と思うかもしれません。

でも、ここで急ブレーキをかけるのは危険です。

運転中に地震が起きたら、まず大切なのは、

慌てず、安全に車を止めることです。

急ブレーキ・急ハンドルは避ける

強い地震が起きると、車に乗っていても、

「タイヤがパンクした?」

「強い風にあおられている?」

と感じるような揺れを経験することがあります。

さらに周囲の車も地震に気づき、急に速度を落とす可能性があります。

そんなとき、自分も慌てて急ブレーキをかければ、後続車に追突される危険があります。

警察庁では、運転中に大地震が発生した場合、急ハンドルや急ブレーキを避け、できるだけ安全な方法で道路の左側に停止するよう案内しています。

まずハザードランプなどで周囲の車に注意を促しながら、ゆっくり速度を落とします。

そして周囲の状況を確認し、安全に道路の左側へ寄せて停車します。

「地震だ!すぐ止まる!」ではなく、
「地震だ。安全に止まろう」

この違いは覚えておきたいところです。

車を止めたら、揺れが収まるまで待つ

安全な場所に停車できたら、慌てて車外へ飛び出さず、揺れが収まるまで待ちます。

車の外には、

  • 電柱
  • 看板
  • ガラス
  • ブロック塀
  • 建物の外壁

など、落下・倒壊する可能性のあるものがあります。

そのため、

「車の外へ出れば安全」とは限りません。

周囲の状況を見ながら、まず安全を確保します。

ラジオやスマホで正しい情報を確認する

揺れが収まったら、次に災害情報を確認します。

車に乗っている場合は、ラジオが非常に役立ちます。

スマートフォンだけに頼らず、

  • ラジオ
  • 気象庁
  • 自治体
  • 警察
  • 道路管理者

などから情報を確認します。

道路が通行止めになっているかもしれません。

橋やトンネルに被害が出ている可能性もあります。

海の近くなら津波情報も最優先です。

「道路が空いているから、このまま走れるだろう」

と自己判断せず、災害情報や交通情報を確認してから行動します。

海の近くなら「車をどうするか」より避難を優先する

海岸付近で強い揺れや長くゆっくりした揺れを感じた場合には、津波を考えなければなりません。

この場合、

「車を安全な場所に駐車して……」

「荷物を持って……」

と準備に時間をかけている余裕がないこともあります。

津波からの避難では、命を守ることが最優先です。

地域の避難方法や道路状況に従い、速やかに安全な場所へ避難します。

渋滞によって車での避難がかえって遅れる地域もあるため、平常時から自治体の津波避難計画やハザードマップを確認しておくことが大切です。

車を置いて避難するときはどうする?

地震後、道路が通れなくなったり、避難のため車を置いて移動しなければならなくなったりすることがあります。

警察庁では、車を置いて避難するときについて、

  • できるだけ道路外の場所へ移動する
  • やむを得ず道路上に置く場合は道路の左側へ寄せる
  • エンジンを止める
  • エンジンキーは付けたまま、または分かりやすい場所に置く
  • 窓を閉める
  • ドアをロックしない

といった対応を案内しています。

これは、救急車や消防車などの緊急車両が通るために、必要に応じて車を移動できるようにするためです。

普段なら、「車を離れる=必ず施錠する」のが当たり前です。

災害時には、その常識と違う行動が必要になることがあります。

車検証などの貴重品は持って避難する

車を置いて避難するときには、貴重品を車内に残さないことも大切です。

警察庁では、車検証を持って避難するよう案内しています。

財布やスマートフォン、薬など、自分にとって必要なものも持ち出します。

ただし、

荷物を全部持って行こうとして避難が遅れるのは本末転倒です。

最優先は自分の命です。

大雨・台風では「車なら大丈夫」と思わない

車で注意したい災害は、地震だけではありません。

大雨のとき、「車なら濡れないから大丈夫」と思って移動を続けるのは危険です。

道路が冠水していると、水深や路面の状態が分かりにくくなります。

アンダーパスなど低い場所では、短時間で水がたまることもあります。

水が深くなれば車が動かなくなり、ドアが開けにくくなる可能性もあります。

冠水した道路には、できるだけ入らない。

「前の車が行ったから自分も行ける」と判断しないことも重要です。

大雨が予想されるときは、危険になってから車で移動するのではなく、早い段階で行動することを考えます。

車にも小さな防災セットを置いておく

日常的に車を使う人なら、車内にも最低限の防災用品を置いておくと安心です。

例えば、

  • 飲料水
  • 携帯トイレ
  • 小型ライト
  • 手袋
  • タオル
  • 雨具
  • 防寒用品
  • モバイルバッテリー

などです。

ただし、車内は季節によって非常に高温になるため、食品や電池・バッテリー類などは保管温度やメーカーの注意事項を確認して選びます。

「防災用品だから、とりあえずトランクへ入れておけばいい」ではありません。

Choice-Labからひとこと
車を運転していると、
「自分で移動できるから安心」
と思いがちです。

でも災害時には、道路そのものが使えなくなることがあります。
橋が通れない。
道路が陥没している。
火災が発生している。
冠水している。
渋滞で動けない。
そんな状況になれば、車があることが必ずしも「移動できる」ことを意味しません。

車で避難する方法だけでなく、車を置いて避難する方法も知っておく。
そこまで考えておくことが、車の防災だと思います。

【スーパー・ショッピングモール】買い物中だったら?

休日に家族でショッピングモールへ、仕事帰りにスーパーへ、旅行中に商業施設へ。

そんな何気ない時間に大きな地震が起きる可能性もあります。

スーパーやショッピングモールで地震に遭ったときに怖いのは、揺れそのものだけではありません。

商品、棚、照明、ガラス、看板など、周囲に落下・転倒するものがたくさんあること。

そしてもう一つ。

大勢の人が一斉に動くことによる混乱です。

地震が起きたら、「早く外へ!」と出口へ走りたくなるかもしれません。

でも、まずすることは外へ逃げることではなく、その場で自分の身を守ることです。

商品棚から離れる

スーパーには背の高い商品棚があります。

強い揺れによって、

  • 商品が飛び出す
  • 瓶が落ちる
  • 棚そのものが倒れる

可能性があります。

特に瓶や缶など重量のある商品が並ぶ棚の近くでは注意が必要です。

揺れを感じたら、できる範囲で倒れてくる棚や落下物から離れます。

ショッピングモールでも、陳列棚やガラス製品、大型ディスプレーなど周囲の危険を確認します。

頭を守る

落下物から頭を守ることも大切です。

手荷物など、身近にあるもので頭を守ります。

施設によっては丈夫な机やカウンターなど、安全を確保できる場所が近くにあるかもしれません。

ただし、頭を守ることだけに集中して、危険な棚やガラスのすぐそばにとどまってしまわないよう、周囲の状況も見ます。

「頭を守る」+「落ちてくるもの、倒れてくるものから離れる」をセットで考えます。

買い物カゴは頭を守るために使える?

スーパーでの地震対策として、「買い物カゴを頭にかぶる」という話を聞いたことがある人もいるかもしれません。

買い物カゴが手元にあり、落下物から頭を守るために利用できる状況なら、身近なものを活用する一つの方法にはなります。

ただし、買い物カゴを探しに行ったり、取りに戻ったりする必要はありません。

また、カゴをかぶれば安全になるわけでもありません。

まずは棚やガラスなど危険なものから離れ、身近にあるバッグなども使いながら頭を守ることを優先します。

出口へ一斉に走らない

大きな揺れが起きると、「建物から出なければ」という心理が働きます。

しかし、多くの人が同時に出口や階段へ殺到すると、転倒したり、人に押されたりする危険があります。

また、建物の外にはガラスや看板、外壁などが落下している可能性もあります。

「建物の外=安全」とは限りません。

揺れている間はまず身を守り、揺れが収まってから館内放送や係員の案内を確認します。

店員や館内放送の指示を確認する

大型商業施設では、防災設備や避難経路が整備されています。

災害が起きたら、店員や警備員、館内放送などから避難について案内される場合があります。

自分の判断だけで出口を探して移動するより、施設側からの情報を確認して行動することが基本です。

ただし、火災など明らかに目前へ危険が迫っている場合には、その危険から離れることを優先します。

エレベーターではなく階段を使う

地震後に施設から避難する必要がある場合、エレベーターは使わず、施設の案内に従って階段などから避難します。

地震後は停電や設備の故障によって、エレベーターが停止する可能性があります。

ショッピングモールでは、

「車を屋上駐車場に置いているから」

「ベビーカーがあるから」

など、エレベーターを使いたくなる場面もあるでしょう。

それでも災害時は、施設の避難誘導を優先します。

子どもと一緒なら「手を離さない」

家族で買い物をしているときに地震が起きた場合、特に注意したいのが子どもです。

大きな音、停電、非常ベル、泣き声、大勢の人の移動。

普段とはまったく違う状況に、子どもが驚いて走り出す可能性もあります。

まず子どもを自分のそばに寄せ、できる限り離れないようにします。

「出口へ行かなければ」と急ぐより、親子が離ればなれにならないことを優先します。

家族数人で買い物をしている場合も、「全員いる?」と確認してから次の行動へ移ります。

駐車場へすぐ戻ろうとしない

車で買い物に来ていた場合、「車に戻れば水もあるし、帰れる」と思うかもしれません。

しかし、大規模地震の直後に立体駐車場や道路へ移動することが安全とは限りません。

道路が混雑している可能性もあります。

施設が安全で待機できるのであれば、まず災害情報や施設側の案内を確認します。

「車がある=すぐ帰れる」ではありません。

これは、先ほどの「車の運転中」の章とも共通する考え方です。

買い物中だからこそ「何も持っていない」こともある

スーパーへ少し買い物に行くだけなら、財布とスマートフォンだけ。

そんな人も多いと思います。

「10分くらいだから」

「家のすぐ近くだから」

と、防災用品を持って出ることはほとんどないでしょう。

でも、災害は外出時間の長さを選びません。

だからといって、近所のスーパーへ行くたびに防災リュックを持っていく必要もありません。

そこで役立つのが、

普段のバッグに入れておける、小さな防災ポーチです。

小型ライト、携帯トイレ、モバイルバッテリー、常備薬、ホイッスル、小さな非常食など。

毎日持ち歩ける範囲で最低限を備える。

この「持ち歩く防災」については、この記事の後半で詳しく考えていきます。

Choice-Labからひとこと
スーパーやショッピングモールで地震が起きたら、
「とにかく出口へ」
と思ってしまうかもしれません。

でも、人が多い場所だからこそ、全員が一斉に動くこと自体が危険になることがあります。
まず、

棚やガラスなどから離れる。
頭を守る。
揺れが収まるまで待つ。
館内放送や係員の指示を確認する。


そして、そのあとで避難するか、とどまるかを判断します。

買い物の途中でも、勤務中でも、電車の中でも基本は同じです。
最初にするのは「帰ること」ではなく、自分の身を守ること。
外出先が変わっても、この順番は忘れないようにしたいですね。

【地下街・高層ビル・エレベーター】閉鎖された場所では?

地下街を歩いているとき、高層ビルの上階にいるとき、そして、エレベーターで移動しているとき。

そんな場所で大きな地震が起きたら、

「ここから早く出なければ!」

と思うかもしれません。

特に地下やエレベーターのような閉鎖された場所では、「閉じ込められるのでは」という不安も大きくなります。

でも、地震が起きたときに慌てて移動することが、かえって危険につながる場合があります。

地下街、高層ビル、エレベーター。

それぞれ注意することは違いますが、共通しているのは、「まず身を守り、揺れが収まってから状況を確認する」ことです。

地下街で地震が起きたら、慌てて地上へ走らない

地下にいるときに大きな揺れを感じたら、

「地下に閉じ込められる」

「早く地上へ出たほうがいい」

と思う人もいるでしょう。

しかし、地震が起きたからといって、すぐに出口へ走るのは避けます。

消防庁では、地下街で地震に遭った場合、バッグなどで頭を守り、揺れが収まるのを待つよう案内しています。

まず注意したいのは、

  • 照明
  • 看板
  • ガラス
  • 天井材
  • 陳列物

などの落下物です。

バッグなど手元にあるもので頭を守り、落下してきそうなものから離れます。

そして揺れている間は、無理に出口を目指しません。

停電して真っ暗になっても、むやみに動かない

地下街で特に怖いのが、停電です。

突然照明が消えて暗くなれば、

「出口はどこ?」

「早く外へ出なきゃ」

と不安になるでしょう。

でも、暗い中で大勢の人が一斉に動き始めれば、人とぶつかったり、転倒したりする危険があります。

消防庁は、地下街で停電した場合についても、非常照明がつくまでむやみに動かないよう案内しています。

スマートフォンのライトを持っていたとしても、それだけを頼りに一人で出口を探して歩き回るのではなく、まず落ち着いて周囲の状況を確認します。

一つの出口に殺到しない

地下街には非常口が設けられています。

そのため、「目の前に見えた出口へ全員が走る」必要はありません。

むしろ大勢の人が一つの出口や階段へ殺到すると、転倒など別の危険が生まれます。

館内放送や係員の誘導を確認しながら、落ち着いて避難します。

停電して周囲が見えにくい場合には、壁づたいに移動する方法もあります。

地下街は普段から出口が多く、「いつも使う出口」しか覚えていない人も多いと思います。

でも災害時に、その出口が使えるとは限りません。

普段利用する地下街なら、非常口の表示を一度意識して見ておく。

それだけでも立派な備えになります。

地下街で怖いのは地震だけではない

ここで注意したいのが、「地下では、とにかくその場にいれば安全」という意味ではないことです。

火災が発生している。

煙が流れてくる。

水が流れ込んでいる。

このような場合には、その場所から避難する必要があります。

特に大雨や洪水では、地下空間への浸水に注意が必要です。

地下へ水が流れ込む状況では、「もう少し様子を見よう」という判断が危険になることがあります。

地震なら慌てて地上へ走らない。

しかし、

火災や浸水など、その場所にいること自体が危険なら避難する。

災害の種類と現在の状況を見て判断することが大切です。

高層ビルでは「揺れ方」が違うことがある

高層ビルの上階で地震に遭った場合、「いつまで揺れているの?」と感じるほど、ゆっくりとした大きな揺れが続くことがあります。

これは長周期地震動と呼ばれる現象による場合があります。

大きな地震が発生すると、周期の長いゆっくりとした揺れが高層ビルに伝わり、建物全体が長時間大きく揺れることがあります。

高層階ほど揺れが大きくなる場合もあります。

そのため、「建物が倒れるのでは?」と不安になり、すぐ階段へ向かいたくなるかもしれません。

しかし、揺れている最中に移動するのは危険です。

まず、その場で身を守ります。

コピー機や家具が「動いてくる」ことにも注意

高層階では、物が上から落ちてくるだけではありません。

大きな揺れによって、

  • コピー機
  • キャスター付き家具
  • オフィス機器
  • 棚
  • パーテーション

などが移動したり、転倒したりする可能性があります。

つまり、「落下物から頭を守ればいい」だけではありません。

周囲に動いてくる大型家具や機器がないかを確認し、離れられる状況なら安全な場所で身を守ります。

揺れが収まっても、すぐ階段を駆け下りない

高層階にいると、「エレベーターが使えないなら、すぐ階段で1階まで降りよう」と思うかもしれません。

しかし、大勢の人が一斉に非常階段へ集まれば、階段が混雑する可能性があります。

建物そのものが安全で、火災など差し迫った危険がない場合は、施設管理者や館内放送の指示を確認します。

反対に、

  • 火災が発生している
  • 建物に危険な損傷がある
  • 避難指示が出ている

などの場合には、指示された避難経路を使って避難します。

ここでも大切なのは、

「高い場所だから、とにかく地上へ」ではなく、現在の状況を確認して行動することです。

エレベーターの中で地震が起きたら?

そして、一番不安を感じる人が多いのがエレベーターではないでしょうか。

エレベーターに乗っている途中で、

グラッと揺れたら、「閉じ込められる!」と焦ってしまうかもしれません。

では、そのとき何をすればいいのでしょうか。

地震を感じたら「すべての階のボタン」を押す

消防庁では、エレベーターの中で地震に遭った場合、

すべての階のボタンを押し、最初に停止した階で降りる

ことを原則として案内しています。

最近のエレベーターには、地震の揺れを感知すると自動的に最寄りの階へ停止する地震時管制運転装置が設置されているものもあります。

しかし、すべてのエレベーターが同じ設備・動作をするとは限りません。

そのため、揺れを感じたら自分でも階のボタンを押します。

止まったら「何が何でも降りる」ではない

ここも重要です。

消防庁は、

最初に停止した階で降りることを原則としながらも、その階の状況を見極めることが大切

としています。

例えば、扉が開いた先で火災が起きていたらどうでしょう。

煙が充満していたら?

明らかに危険な状態なら?

「最初に止まった階だから必ず降りる」と機械的に行動するのではなく、扉の先が安全か確認することも必要です。

閉じ込められたら、無理に扉を開けない

もしエレベーターが途中で止まり、扉も開かなかったら。

怖いと思います。

でも、ここで一番やってはいけないのが、

自分で無理に扉をこじ開けて外へ出ようとすることです。

エレベーターのかごが階と階の途中で止まっている可能性があります。

無理に脱出しようとすると、転落など重大な事故につながる危険があります。

閉じ込められた場合は、まず非常用呼び出しボタンを使って外部との連絡を試みます。

インターホンなどで管理室や保守会社につながる場合があります。

スマートフォンが使える状況なら、それも連絡手段になります。

救助には時間がかかることも想定しておく

大規模な地震では、閉じ込めが一か所だけで起きるとは限りません。

複数の建物で同時にエレベーターが停止する可能性があります。

国土交通省も、大規模地震時のエレベーター復旧について、閉じ込められた人の救出を最優先とする方針を示しています。

しかし、閉じ込めが多数発生すれば、すぐに救助が来られない可能性があります。

だからこそ、

「閉じ込められた=すぐ助けが来る」

とは考えず、落ち着いて連絡を取り、救助を待ちます。

エレベーター内に防災用品が置かれていることも

建物によっては、エレベーターの中に非常用備蓄ボックスが設置されている場合があります。

中には、

  • 飲料水
  • 携帯トイレ
  • ライト
  • 防寒用品

などが入っているものもあります。

普段エレベーターに乗ったとき、「隅に箱が置いてあるな」くらいにしか思わないかもしれません。

でも、それが災害時の備蓄品かもしれません。

自宅や勤務先など、よく利用する建物のエレベーターなら、一度確認してみてもいいでしょう。

地震のあと、動き始めても自己判断で乗らない

地震が収まったあと、「エレベーターが動いているから大丈夫」と考えるのも注意が必要です。

大きな地震のあとは、余震が発生する可能性があります。

また、地震によってエレベーターが停止した場合、安全確認が行われるまで運転を休止することがあります。

国土交通省によると、大規模地震時には、保守事業者が閉じ込め救出を最優先し、その後、病院など災害弱者が利用する施設や公共性の高い建物などを考慮しながら復旧作業を行います。

つまり、「ボタンを押したら来たから乗っていい」と自己判断するのではなく、建物管理者などの案内を確認します。

💡ラボ先生のワンポイント

地下街、高層ビル、エレベーター。
どれも災害時には、
「ここから早く出たい」
という気持ちが強くなる場所です。

でも、
「怖い場所から早く離れる」ことと「安全な場所へ避難する」ことは、必ずしも同じではありません。

地下街だから、すぐ地上へ。
高層階だから、すぐ1階へ。
エレベーターが止まったから、自力で外へ。
そう決めつけず、

①まず身を守る
②揺れが収まるのを待つ
③周囲の危険を確認する
④施設の案内を確認する
⑤安全な方法で避難する


という順番を意識しましょう。

特にエレベーターでは、
「揺れを感じたら全階のボタンを押す」
「閉じ込められたら無理に脱出しない」
この2つは覚えておきたい行動です。

Choice-Labからひとこと
今回調べていて改めて感じたのは、
「地下だから危険」
「地上だから安全」

というように、場所だけで判断することはできないということです。

地震なのか。
火災なのか。
浸水なのか。
今いる建物は安全なのか。
周囲では何が起きているのか。
同じ場所でも、状況によって取るべき行動は変わります。

これは、私が防災について学ぶ中で何度も感じている、
「知っていること」と「その場で判断できること」は違う
ということにもつながります。
災害時にすべてを完璧に思い出すのは難しいと思います。

だからこそ、
「もし今、ここで地震が起きたら?」
普段利用する地下街やビル、エレベーターの中で、ときどきそんなふうに考えてみる。
それも、お金をかけずに今日からできる防災の一つだと思います。

【屋外・街中】歩いているときに地震が起きたら?

通勤途中、買い物へ向かっているとき、犬の散歩中、観光地を歩いているとき。

そんな屋外で大きな地震が起きたら、どうすればいいのでしょうか。

屋外には机もありません。

建物の中のように、館内放送や係員が避難を案内してくれるとも限りません。

自分で周囲を見て、「どこが危険で、どこなら身を守れるか」を判断する必要があります。

屋外で地震に遭ったときに、まず注意したいのは、

上から落ちてくるものと、横から倒れてくるものです。

バッグなどで頭を守る

街中で強い揺れを感じたら、まず頭を守ります。

バッグなど手元にあるものを使い、落下物から頭を守りながら周囲の状況を確認します。

ただし、

「その場でしゃがんで頭を守れば、それだけで大丈夫」

というわけではありません。

頭上に看板がある。

すぐ横にブロック塀がある。

ビルの窓ガラスの近くにいる。

そんな場所でしゃがみ込めば、かえって危険な場合があります。

できる範囲で危険なものから離れ、身を守ることが大切です。

ブロック塀や自動販売機などから離れる

地震のとき、屋外で特に注意したいのが倒れてくるものです。

例えば、

  • ブロック塀
  • 石塀
  • 門柱
  • 自動販売機
  • 電柱
  • 看板

など。

普段は何気なく横を歩いているものでも、強い揺れによって倒れたり、部材が落下したりする可能性があります。

特に古いブロック塀などは注意が必要です。

揺れを感じたら、倒れてきたときに巻き込まれそうなものから距離を取ることを考えます。

ビルのすぐそばでは「上」にも注意する

繁華街やオフィス街では、頭上にも危険があります。

窓ガラス、看板、外壁、屋根瓦、エアコンの室外機など建物に取り付けられたものなど。

地震によって破損すると、高い場所から落下する可能性があります。

建物の出口付近では、中にいた人が一斉に出てくることも考えられます。

「建物の中は危ないから、ビルのすぐ外なら安全」

とは限りません。

周囲を見て、落下物の危険が少ない場所へ移動します。

広い場所があれば、そこで身を守る

近くに公園や広場など、建物や塀から離れられる場所があり、安全に移動できる状況なら、そのような場所で揺れが収まるのを待つ方法があります。

ただし、「公園を探さなきゃ」と揺れている最中に遠くまで走る必要はありません。

災害時は、

「理想的な安全場所を探す」より「今いる場所で一番危険なものから離れる」

と考えたほうが現実的です。

狭い路地では落下物と倒壊に注意

昔ながらの住宅地などでは、狭い道路の両側に建物や塀が並んでいる場所があります。

こうした場所では、

  • ブロック塀の倒壊
  • 瓦の落下
  • 建物の外壁の落下
  • 電柱や電線
  • 建物そのものの倒壊

などに注意します。

揺れが収まったあとも、余震によって傷んだ建物や塀が崩れる可能性があります。

「いつもの近道だから」と、危険な狭い道を無理に通らないことも大切です。

切れた電線には絶対に近づかない

地震や台風などの災害後には、電柱が倒れたり、電線が切れて垂れ下がったりすることがあります。

見た目では電気が流れているかどうか分かりません。

切れた電線には近づかない。触らない。

電線が触れている樹木や看板などにも近づかないようにします。

危険な電線を見つけた場合は、安全な場所から電力会社などへ連絡します。

海の近くでは「揺れが収まるまで待つ」だけではいけないことも

屋外で地震に遭ったとき、特に判断を急がなければならないのが海岸付近です。

気象庁は、

海岸付近で強い揺れを感じたとき、または弱くても長い時間ゆっくりとした揺れを感じたときは、直ちに海岸から離れ、急いで安全な場所へ避難する

よう呼びかけています。

津波警報がスマートフォンに届くのを待ってから考えるのではありません。

海岸付近では、

「津波が来るか確認してから逃げる」のではなく、「津波を考えてまず避難する」

ことが重要です。

高台や津波避難ビルなど、その地域で指定されている安全な場所を目指します。

川の近くでも津波に注意する

「海から少し離れているから大丈夫」とは限りません。

津波は川を遡上することがあります。

河口付近や川沿いにいる場合も、津波情報や自治体の避難情報を確認し、危険がある場合は川から離れて安全な場所へ避難します。

普段生活する地域だけでなく、旅行先や出張先でも、

「ここは海抜何メートルくらい?」
「津波避難場所はどこ?」

と少し意識する習慣があると、いざというときの判断につながります。

知らない土地では「いつもの感覚」が使えない

旅行や出張中に災害が起きた場合、さらに難しくなります。

土地勘がない。

避難場所を知らない。

どちらが海なのか分からない。

川がどこを流れているのかも知らない。

そんな状況もあります。

スマートフォンが使えるなら、自治体の防災情報やハザードマップなどを確認します。

ホテルなど宿泊施設では、チェックインしたときに非常口を確認しておくことも大切です。

旅行先でまで常に災害を心配する必要はありません。

でも、

「知らない場所だからこそ、避難場所を一度だけ確認しておく」

という習慣なら、それほど負担にはならないと思います。

Choice-Labからひとこと
屋外で地震に遭ったとき、
「どこへ逃げれば正解?」
と迷うかもしれません。

でも、すべての街に共通する「この場所へ行けば絶対安全」という答えはありません。

高い建物が多いのか。
ブロック塀があるのか。
海が近いのか。
火災が起きているのか。
その場の状況によって行動は変わります。

まず、

落ちてくるものから離れる。
倒れてくるものから離れる。
頭を守る。
海の近くなら津波を考える。


完璧な答えを探すより、
「今、自分の周りで一番危険なものは何?」
と考える。
それが、屋外で身を守る第一歩です。

【大雨・台風】外出先で危険が迫ったら?

ここまでは主に地震について見てきました。

でも、外出先で遭う可能性がある災害は地震だけではありません。

台風。

集中豪雨。

線状降水帯。

河川の氾濫。

土砂災害。

道路の冠水。

大雨のときにも、

「家に帰らなければ」

という気持ちが、かえって危険につながることがあります。

地震と大雨には大きな違いがあります。

地震は突然起こることが多い災害ですが、台風や大雨は、天気予報や防災気象情報などから危険が高まっていることを事前に知ることができる場合があります。

だからこそ大雨では、

危険になってからどう逃げるかだけでなく、危険になる前にどう動くか

がとても重要です。

大雨が予想されている日は「いつもどおり帰れる」と思わない

朝はそれほど雨が降っていなかった。

だから普通に出勤した。

ところが午後になって雨が急激に強くなった。

電車が止まり始めた。

道路も冠水し始めた。

そんなこともあります。

大雨や台風が予想されている日は、「帰る時間には大丈夫だろう」と考えるのではなく、帰宅時間のころには状況がどうなっているかまで確認します。

鉄道の計画運休や道路の通行止めなどの情報も早めに確認します。

可能であれば、危険が高まる前に帰宅する、予定を変更する、外出そのものを控える。

災害に遭ってから対処するだけが防災ではありません。

危険な時間帯に外へ出ないことも、非常に大切な防災行動です。

冠水した道路を無理に歩かない

「家はもうすぐそこだから」

「いつも通っている道だから」

と、冠水した道路を歩こうとするのは危険です。

濁った水の下は見えません。

側溝のふたが外れているかもしれません。

マンホールのふたが外れている可能性もあります。

道路と水路の境目が分からなくなっていることもあります。

水の流れが強ければ、足を取られる危険もあります。

見た目だけで「これくらいなら歩ける」と判断しないこと。

すでに道路が冠水している場合は、無理に進まず安全な場所へ移動します。

アンダーパスには近づかない

道路や鉄道の下を通るアンダーパスは、周囲より低くなっています。

大雨になると雨水が集中し、短時間で冠水することがあります。

車でも徒歩でも、「少しくらいなら通れるだろう」と進入するのは危険です。

特に車の場合、水深を正確に判断することは難しく、途中で車が動かなくなる可能性があります。

大雨のときは低い場所を避け、冠水している場所には入らないことを基本にします。

地下街・地下駐車場では早めに情報を確認する

先ほど地下街の地震について、「慌てて地上へ走らない」とお伝えしました。

でも、大雨の場合は話が変わります。

地下空間には、地上から大量の水が流れ込む危険があります。

浸水が始まってから階段を上ろうとしても、水の勢いによって避難が難しくなる場合があります。

大雨が続いているときに地下街や地下駐車場にいるなら、館内放送や自治体の情報を早めに確認します。

避難の案内が出たら従い、浸水が深刻になる前に安全な場所へ移動することが重要です。

同じ地下街でも、

地震なら慌てて移動しない。
水害なら早めの避難が必要にな
ることがある。

災害の種類によって行動が変わる代表的な例です。

川や用水路を見に行かない

大雨になると、

「近くの川は大丈夫かな」

「用水路があふれていないかな」

と気になることがあります。

でも、確認するために川や用水路へ近づくのは危険です。

普段は穏やかな川でも、大雨によって急激に水位が上昇することがあります。

増水した川や用水路には近づかず、河川の水位などは自治体や国土交通省などが発信する情報で確認します。

自分の目で見に行く必要はありません。

崖や急な斜面から離れる

大雨では土砂災害にも注意が必要です。

山や崖の近くを通っている場合、「いつもの道だから」とそのまま進むのではなく、土砂災害の危険が高まっていないか確認します。

土砂災害警戒情報や自治体からの避難情報が出ている場合は特に注意します。

土石流やがけ崩れは、発生してから逃げることが難しい災害です。

だからこそ、

「まだ崩れていないから大丈夫」ではなく、危険が高まった段階で離れる

ことが重要です。

「家に帰る」より安全な建物にとどまる判断も

勤務先にいるときに大雨がひどくなった。

電車が止まった。

道路も冠水し始めている。

それでも、「家に帰らなきゃ」と外へ出るべきでしょうか。

今いる建物が安全で、浸水や土砂災害などの危険がないのであれば、無理に帰宅せず、その場にとどまるほうが安全な場合があります。

特に夜間や大雨の中では、周囲の状況が分かりにくくなります。

危険な道路を通って自宅を目指すより、安全な場所で雨が弱まるのを待つ。

これも一つの避難です。

ただし、今いる建物そのものが浸水想定区域や土砂災害警戒区域など危険な場所にある場合は、とどまることが正解とは限りません。

だからこそ普段からハザードマップで、

「自宅だけでなく、勤務先の災害リスク」

も確認しておくと役立ちます。

車で冠水道路に入らない

大雨になると、「歩くより車のほうが安全」と思うかもしれません。

しかし、車は水に強い乗り物ではありません。

道路が冠水していると、水深や流れの強さを車内から正確に判断することは困難です。

途中でエンジンが止まったり、車が流されたりする危険もあります。

特にアンダーパスなど低い場所には近づきません。

「前の車が通ったから、自分も行ける」

という判断もしないようにします。

避難情報は「警戒レベル」で確認する

大雨のときは、自治体から発令される避難情報にも注意します。

避難情報は5段階の警戒レベルで示されます。

特に覚えておきたいのは、

警戒レベル3「高齢者等避難」

警戒レベル4「避難指示」

です。

警戒レベル4の避難指示までに、危険な場所にいる人は避難することが基本です。

そして警戒レベル5「緊急安全確保」は、すでに災害が発生または切迫している状況で発令される情報です。

「警戒レベル5が出たら避難しよう」では遅い場合があります。

大雨では、危険になる前に動くことを意識しておきましょう。

💡ラボ先生のワンポイント

地震と大雨では、防災行動に大きな違いがあります。

地震では、
「突然起きた災害から、その場でどう身を守るか」
が重要になります。

一方、大雨や台風では、
「危険が迫る前に、どう行動を変えるか」
がとても重要です。

天気予報で大雨が予想されている。
電車が計画運休を発表している。
避難情報が出始めている。
それでも「いつもどおり」で行動するのではなく、

予定を変えることも防災。
早く帰ることも防災。
外出をやめることも防災。
安全な場所にとどまることも防災。


災害に立ち向かうことだけが、防災ではありません。

Choice-Labからひとこと
外出先で大雨に遭うと、
「家まであと少しだから」
という気持ちが出てくることがあります。

でも、その「あと少し」の途中に、
冠水した道路。
増水した川。
アンダーパス。
崖。
地下道。
があるかもしれません。

家に近づくことと、安全に近づくことは同じではありません。

「家に帰れるか?」ではなく、「今、安全に移動できるか?」
で判断する。

そして危険なら、
帰らない。進まない。近づかない。
そんな判断も、自分の命を守るための大切な防災です。

家族と離れているとき、どう連絡を取る?

外出先で大きな災害に遭ったとき、多くの人が真っ先に気になるのは家族の安否ではないでしょうか。

自分は勤務先。

夫や妻も仕事。

子どもは学校。

高齢の親は自宅。

家にはペットがいる。

そんなときに大きな地震が起きたら、「大丈夫?」と、すぐ電話をかけたくなると思います。

私もきっとそうします。

でも、大規模な災害が発生すると、被災地への電話が集中し、つながりにくくなることがあります。

電話がつながらない。

メッセージの返事も来ない。

そうなると、

「何かあったのでは?」

と不安になります。

そして、

「とにかく家へ帰らなければ」と考えてしまうかもしれません。

でも、ここで覚えておきたいことがあります。

連絡が取れないことと、家族が危険な状態にあることは同じではありません。

だからこそ、災害が起きてから連絡方法を考えるのではなく、普段から、

「電話がつながらなかったら、私たちはどうする?」

を家族で決めておくことが大切です。

電話がつながらないときは、何度もかけ続けない

大きな災害が起きると、

「家族の声を聞きたい」

「無事なのか確認したい」

と何度も電話をかけたくなります。

しかし、被災地への電話が集中すると通信が混雑します。

電話がつながらないからといって、何度もかけ続けるより、別の安否確認方法も考えます。

例えば、

  • 災害用伝言ダイヤル(171)
  • 災害用伝言板(web171)
  • 携帯電話会社の災害用伝言板
  • SMS
  • LINEなどのメッセージ
  • SNS

などです。

一つの連絡方法だけに頼らず、

「電話がダメなら次はこれ」

と、いくつか用意しておくと安心です。

「災害用伝言ダイヤル171」を知っておこう

災害時の安否確認手段として覚えておきたいのが、**災害用伝言ダイヤル(171)**です。

NTT東日本・NTT西日本が提供しているサービスで、大きな災害などによって被災地への通信が増え、電話がつながりにくくなった場合に提供されます。

仕組みは、簡単にいうと**「声の伝言板」**です。

直接相手に電話がつながらなくても、伝言を残しておき、家族があとから確認できます。

171の基本的な使い方

使い方は、録音と再生する方法があります。

伝言を録音する方法
  1. 171にダイヤルする
  2. ガイダンスに従って「1」を押す
  3. 連絡を取りたい被災地の相手の電話番号(市街番号から)を入力する
  4. 「ピッ」と鳴ったら、30秒以内に伝言を話す
  5. 終了の「9」を押すか、またはそのまま電話を切る
伝言を再生する方法
  1. 171にダイヤルする
  2. ガイダンスに従って「2」を押す
  3. 確認したい相手の電話番号を入力する
  4. 録音された伝言を聞く

例えば、自宅の電話番号を家族共通の番号として決めておけば、

「災害時はこの番号を使って171を確認しよう」

という約束ができます。

大切なのは、災害が起きてから「どの電話番号を使う?」と相談しないこと。

家族であらかじめ決めておきます。

インターネット版「web171」もある

音声の171だけでなく、インターネットを利用する**災害用伝言板(web171)**もあります。

web171では、電話番号をキーとして安否情報や伝言を登録・確認できます。

スマートフォンから利用できるので、

「通話はつながりにくいけれど、インターネットは使える」

という場合の連絡手段の一つになります。

ただし、災害時にはスマートフォンの充電も貴重です。

安否確認ができたら、必要以上にスマートフォンを使い続けず、バッテリーを温存することも考えます。

171やweb171は「一度使ってみる」のがおすすめ

171という番号を知っていても、

「実際にはどう使うんだろう?」

という人は多いと思います。

災害が起きて不安な状態で、初めて使い方を調べるのは大変です。

171とweb171には体験利用できる日が設けられています。

  • 毎月1日 と 15日 (0:00 〜 24:00)
  • 正月三が日:1月1日 0:00 〜 1月3日 24:00
  • 防災とボランティア週間:1月15日 9:00 〜 1月21日 17:00
  • 防災週間:8月30日 9:00 〜 9月5日 17:00

そんな機会を利用して、

「ここに電話するんだ」

「この番号を入力するんだ」

と家族で一度試しておくと、いざというときに使いやすくなります。

防災訓練というと少し大げさに感じるかもしれませんが、

家族で一度171を使ってみる。

それだけでも立派な防災訓練です。

「連絡方法」より大切なのは、連絡できなかったときの約束

スマートフォンがある現在、「家族とはLINEで連絡すればいい」と思うかもしれません。

もちろん、使えるなら便利です。

でも災害時に、

スマートフォンの電池が切れた。

端末を壊した。

通信障害が起きた。

家族がスマートフォンを持って逃げられなかった。

そんな可能性もあります。

つまり、

「このアプリで連絡する」と決めるだけでは十分とはいえません。

もう一歩進めて、

「連絡が取れなかったら、それぞれどうする?」

まで決めておくことが大切です。

家族で決めておきたい5つのこと

一度、家族で次のことを話してみてください。

① 災害時の連絡方法

電話がつながらなければ何を使うのか。

171なのか、web171なのか、メッセージなのか。

優先順位を決めておきます。

② 171・web171で使う電話番号

家族全員が、

「この番号を確認する」

と分かるようにしておきます。

スマートフォンの連絡先に入っているだけでは、端末が使えなくなったとき困ります。

紙にも書いておくと安心です。

③ 集合場所

自宅へ戻れない場合、

「○○小学校」

など、家族で集合場所を決めておきます。

できれば、

第一集合場所と第二集合場所

まで決めておくと、一方が危険な場合にも対応しやすくなります。

④ 子どもを誰が迎えに行くのか

子どもが学校や保育園にいる場合は、

「災害時に学校はどう対応する?」

「誰が迎えに行く?」

「親が帰宅できない場合は?」

を確認しておきます。

学校や保育施設によって引き渡し方法が決められている場合があるため、平常時に確認しておきましょう。

⑤ すぐ帰れない場合の行動

これが意外と重要です。

例えば、

「お互い無理に帰宅しない」

「安全な場所にいるなら、そこで待つ」

と決めておくだけでも違います。

連絡が取れない家族が心配で、双方が危険な中を移動してしまうことを防ぐためです。

子どもにも「親がすぐ迎えに来られないことがある」と伝えておく

子どもがいる家庭では、

「地震が起きたら必ずすぐ迎えに行くからね」

と約束したくなるかもしれません。

でも、大規模災害では交通機関が止まり、親自身が勤務先から動けない可能性があります。

だからこそ、

「大きな災害のときは、お母さんやお父さんがすぐ迎えに行けないこともある。でも必ず安全を確認して迎えに行くから、先生の言うことを聞いて待っていてね」

と普段から伝えておくことも大切です。

親が来ないことを、「自分だけ迎えに来てもらえない」と子どもが不安に感じないための備えでもあります。

離れて暮らす家族とも決めておく

災害時に心配なのは、同居している家族だけではありません。

離れて暮らしている子ども。

高齢の親。

一人暮らしの家族。

特に遠方に住む家族とは、

「大きな災害が起きたら、どう安否確認する?」

と一度話しておくと安心です。

被災地域外に住む親戚などを共通の連絡先として決めておく方法もあります。

家族それぞれがその人へ安否を伝えれば、直接連絡が取れなくても情報を集めやすくなります。

💡ラボ先生のワンポイント

災害時の家族ルールを作るときは、
「連絡が取れる前提」で作らないこと。
これがポイントです。

電話がつながらない。
LINEも届かない。
スマートフォンの充電もない。

そんなときでも、
「家族はたぶんこう行動している」
とお互いに分かっていれば、焦って危険な移動をする可能性を減らせます。

災害時の家族ルールは、
連絡するための約束ではなく、連絡できなくても行動できるための約束
と考えてみてください。

帰宅困難になったら「すぐ歩いて帰らない」

大きな地震で電車やバスが止まった。

駅へ行ってみても、運転再開の見込みが分からない。

家族にもなかなか連絡が取れない。

そんな状況になれば、「もう歩いて帰ろう」と思うかもしれません。

スマートフォンの地図を見ると、

「自宅まで12km」

「3時間くらいなら歩けるかも」

と表示される。

普段なら歩けない距離ではないかもしれません。

でも、ここで覚えておきたいことがあります。

災害直後の12kmと、平常時の12kmはまったく違います。

なぜ「一斉に帰宅する」と危険なの?

大規模な地震のあと、多くの人が同時に徒歩で帰宅を始めると、道路や歩道に大量の人が集中します。

内閣府は、首都直下地震などで大量の帰宅困難者が一斉に徒歩帰宅を始めると、

  • 救命・救助活動
  • 消火活動
  • 緊急車両の通行

などに支障が出る可能性があるとしています。

さらに、人が集中することで集団転倒などの二次被害も懸念されています。

そのため、帰宅困難者対策では、

「群衆事故の防止・二次災害からの身の安全・救助活動の妨げ防止」のこの3つの理由から、

「むやみに移動を開始しない」

ことが重要な基本原則になっています。

「歩ける距離」と「安全に歩ける距離」は違う

例えば自宅まで10kmだったとします。

普段なら、「頑張れば歩ける」と思うかもしれません。

でも災害後には、

  • 道路が損傷している
  • 建物やブロック塀が倒れている
  • ガラスが散乱している
  • 火災が発生している
  • 信号が停電している
  • 橋が通れない
  • トイレが使えない
  • コンビニの商品がなくなっている

といった状況が考えられます。

さらに夜になれば暗くなります。

寒さや暑さ、雨が重なるかもしれません。

だから、

Googleマップで「徒歩3時間」と表示されたから3時間で帰れる

とは限りません。

大切なのは距離だけではなく、「そのルートを今、安全に歩けるか」です。

安全な勤務先にいるなら、そこにとどまる選択も

勤務先の建物が安全で、火災や津波などの危険もなく、待機できる環境が整っているなら、無理に帰宅せず職場にとどまることも考えます。

首都圏の大規模地震を想定した帰宅困難者対策では、発災後しばらくの一斉帰宅を抑制し、企業などに施設内待機や備蓄を促しています。

そのため、勤務先には水や非常食などが備蓄されている場合があります。

ここで前の章につながります。

自分の勤務先には何日分の備蓄があるのか。

帰宅できなくなった場合、職場に泊まれるのか。

これは災害が起きてからではなく、普段から確認しておきたいことです。

外出先なら「一時滞在施設」という選択肢もある

勤務先ではなく、買い物や外出中に帰宅困難になった場合はどうでしょう。

自治体によっては、帰宅困難者を一時的に受け入れる一時滞在施設が指定されています。

公共施設や民間施設などが指定されている場合があります。

ただし、

「駅へ行けば泊めてもらえる」

「近くの一時滞在施設なら必ず入れる」

とは限りません。

施設の安全確認が終わっていなかったり、受け入れ状況によって利用できなかったりする可能性があります。

自治体などから発信される情報を確認して行動します。

それでも徒歩で帰宅することになったら

時間が経ち、周囲の安全が確認され、「徒歩で帰宅する」と判断する場面もあるでしょう。

その場合も、いきなり歩き始めるのではなく、

  • 帰宅ルートは安全か
  • 火災情報はないか
  • 橋は通れるか
  • 日没までにどこまで進めるか
  • 水はあるか
  • トイレは確保できそうか
  • 歩きやすい靴か
  • スマートフォンの充電は残っているか
  • 家族に自分の行動を伝えられるか

などを確認します。

そして、途中で状況が悪くなったら、

「今日は帰らない」

と判断を変えることも必要です。

「帰宅ルート」は一度歩いてみると分かることがある

勤務先から自宅まで徒歩で帰れる距離の人なら、平常時に一度ルートを確認しておくのも一つの方法です。

実際に全部歩かなくても、

「この橋を渡らないと帰れない」

「この道は古い建物が多い」

「ここには大きな公園がある」

「このあたりにトイレがある」

など、地図を見るだけでは分からないことがあります。

ただし、これは、

「災害が起きたら歩いて帰るための練習」

ではありません。

むしろ、

「歩いて帰ることが本当に現実的なのかを知るため」

と考えたほうがいいでしょう。

家族にも「すぐ帰れないかもしれない」と伝えておく

そして、帰宅困難対策で忘れたくないのが家族です。

自分だけが、

「災害時は職場に残ろう」

と決めていても、家族がそれを知らなければ、

「どうして帰ってこないの?」

「何かあったのでは?」

と心配します。

普段から、

「大きな地震で電車が止まったら、無理に歩いて帰らないからね」

と伝えておく。

それだけでも家族の不安を少し減らせます。

そしてお互いに、

「連絡が取れなくても、安全な場所にいるなら無理に動かない」

という共通認識を持っておく。

前の章でお伝えした「家族の防災ルール」が、ここで生きてきます。

Choice-Labからひとこと
災害が起きて家族と離れていたら、
「早く家に帰ることが家族のため」
と思うかもしれません。

でも、必ずしもそうとは限りません。
危険な道路を何時間も歩いて帰るより、
安全な職場や施設にとどまり、
自分が無事でいること。
それも家族のための行動です。

「帰れるか」ではなく、
「今、帰っても安全か」
で判断する。

そして、
「今日は帰らない」
という選択肢も最初から持っておく。

外出先で災害に遭ったとき、覚えておきたい大切な判断の一つです。

外出時に最低限持っておきたい「防災ポーチ」

ここまで、様々な場面で帰宅困難になった場合について見てきました。

共通しているのは、

「災害は、自宅にいるときに起こるとは限らない」

ということです。

自宅には防災リュックがあり水も非常食も備えているが、それでも、災害が起きた瞬間に自分が外出していたら、その備えはすぐには使えません。

だからこそ考えておきたいのが、

毎日持ち歩く小さな防災セット=防災ポーチ

です。

私の防災ポーチの中身は、ほとんどが近所のドラッグストアで揃えたものです。


携帯トイレは自動車用品を扱っているSEIWAさんので、3回分が入っています。
目隠し用の黒いエプロンが付属しているのが気に入っています。

GUMのドロップはハーブミント味で、「お口の菌・ウイルスを殺菌・消毒」するドロップです。
お口が爽やかになるので、普段から歯磨きできない時に舐めています。

次からはこの防災ポーチを準備するために、最低限知っておいて欲しいことをお伝えしていきますね。

リンク
リンク

防災ポーチは「避難生活をするため」のものではない

防災ポーチというと、

「何を入れればいいの?」

「防災リュックみたいに、いろいろ必要?」

と思うかもしれません。

でも、防災ポーチの役割は防災リュックとは違います。

自宅の防災リュックは、

避難するときや、数日間生活するための備え。

一方、防災ポーチは、

外出先で災害が起きてから、安全な場所へ移動したり、しばらく待機したりするまでを助ける備え
と考えると分かりやすいです。

つまり、これだけで何日も生活するためのものではありません。

だからこそ、詰め込みすぎず、毎日無理なく持てることがとても大切です。

防災ポーチで一番大切なのは「持ち歩ける重さ」

防災用品を考え始めると、

あれも必要、これも必要と、どんどん増えていきます。

水・食料・ライト・ラジオ・救急用品・防寒具・タオル・軍手・・・

でも、重くなりすぎれば、

「今日は荷物が多いから置いていこう」

となってしまいます。

それでは意味がありません。

防災ポーチは、

完璧な防災セットを作ることより、毎日持ち歩けることを優先する。

これが大事です。

自分の通勤時間。

外出時間。

持っているバッグの大きさ。

体力。

普段使うもの。

それぞれに合わせて、無理のない量にします。

まず入れたいのは「連絡」と「情報」に必要なもの

外出先で災害が起きたとき、スマートフォンは重要な道具になります。

  • 家族との連絡
  • 災害情報
  • 地図
  • 避難場所の確認
  • 交通情報
  • ライト

さまざまな用途に使います。

だからこそ、防災ポーチで優先度が高いのが、

モバイルバッテリーです。

ただ持っているだけでなく、

  • 充電されているか
  • 自分のスマートフォンに合うケーブルがあるか
  • 長期間バッグに入れっぱなしになっていないか

も時々確認します。

いざというときに、

「バッテリーはあるけど充電ゼロ」

では困ります。

小型ライトは「スマホがあるから不要」とは限らない

今はスマートフォンにもライト機能があります。

それでも、小型ライトを一つ持っておく意味はあります。

停電した地下街。

夜の帰宅途中。

暗い階段。

停電した建物の中。

そんなとき、スマートフォンのライトを長時間使えば、バッテリーを消耗します。

災害時にはスマートフォンを連絡や情報収集に使いたいので、

明かりは別に持つ

という考え方もおすすめです。

小さなLEDライトなら、それほど荷物になりません。

携帯トイレは1~2回分でもあると安心

外出先で災害が起きて電車が止まった。

駅も混雑している。

コンビニのトイレも使えない。

そんな状況になると、意外と困るのがトイレです。

「外出中だから、どこかで借りればいい」

と思っていても、災害時には断水や停電によってトイレが使えなくなることがあります。

防災ポーチにたくさん入れる必要はありません。

まずは、

携帯トイレを1~2回分。

小さく折りたためるタイプなら、それほど場所を取りません。

自宅用の非常用トイレとは別に、

外出用として少量持っておく

と考えるとよいでしょう。

常備薬は「なくても数時間大丈夫?」で考える

薬を飲んでいる人にとっては、防災用品以上に重要なのが常備薬です。

災害が起きて、「今日は帰宅できない」となったとき、必要な薬が全部自宅にあると困ります。

毎日必要な薬がある人は、

外出先で帰れなくなった場合に困らない量

を考えておきます。

ただし薬の保管方法や持ち歩き方については、医師や薬剤師の指示に従います。

薬そのものだけでなく、

お薬手帳や服薬情報

を確認できるようにしておくことも役立ちます。

小さな非常食を一つ

外出先で災害に遭ったからといって、すぐ食料が必要になるとは限りません。

でも、

電車が長時間止まった。

一時滞在施設で待つことになった。

帰宅まで時間がかかる。

そんな場合に、少し口にできるものがあると安心です。

例えば、

  • 栄養補助食品
  • 小さな羊羹
  • 飴
  • チョコレート
  • ビスケット

など。

ただし、チョコレートなどは季節によって溶けることがあります。

賞味期限や保存環境も考えて選びます。

ここでも、

「何食分も入れる」のではなく、少量でいい

と考えます。

飲み物は「ポーチの中」ではなく普段の持ち物として

水はもちろん重要です。

ただし500mlのペットボトル1本だけでも約500gあります。

防災ポーチの中に毎日水まで入れてしまうと、バッグ全体が重くなります。

そこで、

飲み物は防災ポーチとは別に、普段から持ち歩く習慣にする

方法もあります。

夏・長距離移動・電車通勤・外出時間が長い日。

そんな日は特に、飲み物を持って出るようにします。

「防災用」と構えなくても、普段の水分補給が、そのまま防災につながる。

これなら続けやすいと思います。

マスク・ティッシュ・ウェットティッシュ

マスクやティッシュ、ウェットティッシュは、日常でも使います。

災害時には、

  • ほこり
  • 煙
  • 衛生面
  • トイレ
  • 手洗いができない状況

などで役立ちます。

普段からバッグに入れている人なら、それをそのまま防災用品として数えて構いません。

防災のために、

日用品と同じものを二重に持つ必要はありません。

普段使っているものが災害時にも使えるなら、それが一番効率的です。

ホイッスルは「声を出し続けなくていい」ためのもの

倒壊した建物やエレベーターなどで助けを求める場合、声を出し続けると体力を消耗します。

そんなときに使えるのがホイッスルです。

小さくて軽いので、防災ポーチにも入れやすいアイテムです。

バッグの奥に入れてしまうより、

すぐ取り出せる場所に入れておくと使いやすくなります。

小銭や現金も少し持っておく

今はキャッシュレス決済を使う人も増えています。

でも、災害時には停電や通信障害によって、電子決済が使えなくなる可能性があります。

そのため、少額の現金も持っておくと安心です。

公衆電話。

小さなお店。

自動販売機。

現金しか使えない場面が出てくるかもしれません。

普段キャッシュレス中心の人ほど、

非常用として少し現金を持っているか

一度確認してみてください。

メモと油性ペンも意外と役立つ

スマートフォンが使えなくなったとき、紙とペンは役立ちます。

家族への伝言。

連絡先の記録。

避難先。

自分の名前や情報。

簡単なメモでも、災害時には役立つことがあります。

特に家族の電話番号などは、

「スマホの中にあるから大丈夫」

と思わず、一部だけでも紙に書いて持っておくと安心です。

防災ポーチに入れておきたい最低限のもの

最低限に絞るなら、例えば次のような内容です。

・モバイルバッテリー
・充電ケーブル
・小型ライト
・携帯トイレ1~2回分
・常備薬
・小さな非常食
・マスク
・ティッシュ/ウェットティッシュ
・ホイッスル
・少額の現金
・家族の連絡先を書いたメモ

さらに、普段の持ち物として、飲み物があると安心です。

これだけでも、「何も持っていない状態」とはかなり違います。

女性は「自分に必要なもの」を追加する

防災ポーチは、誰でも同じ中身にする必要はありません。

女性なら、

  • 生理用品
  • ヘアゴム
  • 予備のコンタクト用品
  • 眼鏡
  • 必要な衛生用品

などを追加する場合もあるでしょう。

小さな子どもと出かける人なら、

  • 子どもの薬
  • おやつ
  • 小さなおもちゃ
  • おむつ
  • おしりふき

などが必要になるかもしれません。

高齢者なら、

薬。

補聴器用電池。

眼鏡。

杖に関するもの。

など、必要なものが変わります。

防災ポーチで大切なのは、

「おすすめリストを全部入れる」ことではありません。

「自分が外出先で、これがないと困るものは何?」

と考えることです。

夏と冬では中身を少し変える

季節によって必要なものも変わります。

夏なら、

  • 飲み物
  • 塩分補給
  • 汗拭きシート
  • 日差し対策

など。

冬なら、

  • 使い捨てカイロ
  • 薄手の防寒用品
  • 手袋

などが役立つ場合があります。

一年中同じ防災ポーチを入れっぱなしにするのではなく、

季節の変わり目に中身を確認する。

これを習慣にすると、期限切れやバッテリー切れにも気づきやすくなります。

防災ポーチは「いつものバッグを替えたら忘れる」に注意

普段から一つのバッグだけを使う人なら、防災ポーチを入れっぱなしにできます。

でも、

仕事用バッグ・買い物用バッグ・小さなショルダーバッグ

と使い分ける人は、

防災ポーチだけ別のバッグに入ったまま

ということが起こります。

おすすめなのは、

ポーチを一つにまとめて、バッグを替えるときそのまま移すこと。

あるいは、頻繁に使うバッグごとに最低限のものを分散しておく方法もあります。

防災は、

「持っている」より「その日に持っている」ことのほうが重要です。

防災ポーチと職場用防災セットは分けて考える

ここまで読むと、水も多めに、非常食も数食、防寒用品もと増やしたくなるかもしれません。

でも、それらを毎日持ち歩けば重くなります。

そこで、

毎日持ち歩くものは防災ポーチ。

重いものや量が必要なものは職場に置く。

と分けます。

例えば、

防災ポーチには携帯トイレ1~2回分。

職場にはもう少し多め。

防災ポーチには小さな非常食。

職場には数食分。

防災ポーチには小型ライト。

職場には防寒用品や歩きやすい靴。

こうして役割を分けると、

毎日の負担を増やさず、備えを厚くできます。

Choice-Labからひとこと
防災ポーチを作ろうとすると、
「これだけで足りるの?」
と不安になるかもしれません。

でも、
大きな防災セットを作って家に置いておくことと、
小さなものでも毎日持ち歩くことは、
目的が違います。

外出先で必要なのは、
完璧な避難生活セットではありません。

災害が起きた直後、
情報を確認する。
暗い場所を歩く。
トイレに困る。
薬が必要になる。
少し食べる。
助けを呼ぶ。
そんな、
「最初の数時間を少しでも安全に乗り切るためのもの」
を持っておく。
それが防災ポーチです。

まずは家にある小さなポーチに、
「これがないと私は困る」
と思うものを数点入れるところから始めてみてください。

立派な専用品をそろえなくても、防災は今日から始められます。

💡ラボ先生のワンポイント

防災ポーチは、
「何個入っているか」ではなく、
「いつも持っているか」

で考えることが大切です。

重すぎて家に置いていく10点より、
毎日バッグに入っている5点のほうが、
外出先で災害が起きたときには役に立つこともありますよ。

勤務先に置いておきたい「職場用防災セット」

前の章では、毎日持ち歩く防災ポーチについて紹介しました。

でも、

水ももう少しほしい、食料も数食分ほしい、防寒用品も入れたい、歩きやすい靴も必要かもと考えていくと、どうしても荷物が増えてしまいます。

毎日全部を持ち歩くのは現実的ではありません。

そこで考えたいのが、

勤務先に置いておく「職場用防災セット」

です。

防災ポーチと職場用防災セットは、同じものではありません。

役割を分けて考えると、毎日の荷物を増やさずに備えを厚くできます。

防災ポーチは「持ち歩く」、職場用防災セットは「置いておく」

まず違いを整理してみましょう。

防災ポーチ
→ 通勤・買い物・移動中など、どこにいても最低限使えるもの。

職場用防災セット
→ 災害によって帰宅できず、勤務先でしばらく過ごすことになった場合に使うもの。

つまり、

防災ポーチは「最初の数時間」
職場用防災セットは「帰れなくなったその先」

を支える備えと考えると分かりやすいです。

会社に備蓄があっても、自分用の備えは必要?

勤務先によっては、水や非常食、毛布などが備蓄されています。

特に首都直下地震を想定した帰宅困難者対策では、企業などに対して、従業員が施設内に待機できるよう3日分を目安に水や食料などを備蓄する考え方が示されています。

ただし、

すべての職場に必ず十分な備蓄があるとは限りません。

また、会社が備蓄しているとしても、

何があるのか、何日分あるのか、どこにあるのか

を従業員が知らないこともあります。

まず確認したいのは、

自分の勤務先にどんな備蓄があるか。

です。

そのうえで、会社の備蓄では足りない自分専用のものを用意します。

職場に置いておきたいもの

① 歩きやすい靴

職場用防災セットで、私が特に大切だと思うのが歩きやすい靴です。

普段、パンプス、革靴、ヒール、サンダルなどで通勤している人もいるでしょう。

災害後すぐ歩いて帰ることはおすすめできませんが、状況が落ち着いたあと、

避難場所へ移動する。

安全な場所まで歩く。

徒歩帰宅する。

といった場面が出てくる可能性はあります。

そのとき、歩きにくい靴では大きな負担になります。

スニーカーなどを1足ロッカーに置いておくだけでも違います。

警視庁も帰宅困難者対策の心得として、職場のロッカーにスニーカーを備えておくことを紹介しています。

② 水と非常食

職場で長時間待機することになった場合、水と食料も必要になります。

会社の備蓄が十分にあるなら、それを利用できます。

ただし、「会社にあると思う」ではなく、

実際に何日分あるのか確認する。

これが大切です。

自分用にも少し置くなら、

  • ペットボトルの水
  • 栄養補助食品
  • ビスケット
  • 羊羹
  • 保存パン
  • アルファ米

など、保管しやすく、自分が食べやすいものを選びます。

たくさん置けない職場なら、

「まず1日分」

からでも構いません。

③ 携帯トイレ

災害時に意外と早く困るのがトイレです。

建物そのものが無事でも、

断水。

下水管の破損。

停電。

などによってトイレが使えなくなることがあります。

会社に非常用トイレが備蓄されているか、一度確認してみましょう。

なければ、自分用として携帯トイレをいくつか置いておくと安心です。

防災ポーチには1~2回分。

職場にはもう少し多め。

このように分けると、毎日持ち歩く負担を増やさずにすみます。

④ 防寒用品

災害によって帰宅できず、職場で夜を過ごすことになったらどうでしょう。

冬なら当然寒くなります。

でも、夏でも停電によって空調が止まり、普段とは違う環境になります。

職場にスペースがあるなら、

  • アルミブランケット
  • 薄手の上着
  • 使い捨てカイロ
  • タオル

などを置いておくと安心です。

特にアルミブランケットは小さく収納できるので、職場用の備えに向いています。

⑤ 常備薬・眼鏡など「自分専用」のもの

会社では用意してもらえないものがあります。

それが、

自分にしか必要のないもの。

です。

例えば、

  • 常備薬
  • お薬手帳や服薬情報
  • 予備の眼鏡
  • コンタクト用品
  • 生理用品
  • 補聴器用電池
  • 衛生用品

など。

人によっては、水や食料よりも切実なものがあります。

職場用防災セットを考えるときは、

「一晩帰れなかったら、私は何がないと一番困る?」

と考えてみてください。

⑥ モバイルバッテリー・充電器

スマートフォンは、

家族との連絡。

災害情報。

交通情報。

地図。

避難場所。

などを確認する重要な道具です。

職場にコンセントがあっても、停電していれば使えません。

そのため、

  • モバイルバッテリー
  • 充電ケーブル
  • 必要ならAC充電器

などを用意しておくと安心です。

ただし、バッテリーは置きっぱなしにせず、定期的に充電状態や劣化を確認します。

⑦ ライト

停電した職場は、想像以上に暗くなることがあります。

窓のない廊下、階段、トイレ、地下、夜間。

スマートフォンにもライトはありますが、電池を温存するためにも、別に小型ライトを持っておくと便利です。

ヘッドライトなら両手が使えるというメリットもあります。

職場用防災セットの一例

・歩きやすい靴
・飲料水
・非常食
・携帯トイレ
・アルミブランケットなどの防寒用品
・常備薬
・眼鏡など自分に必要なもの
・モバイルバッテリー
・充電ケーブル
・小型ライト
・マスク
・ウェットティッシュ
・少額の現金

最低限なら、例えば次のようなものが考えられます。

全部を一度にそろえる必要はありません。

まず、

「会社にはないもの」

から足していけば十分です。

職場用防災セットは「ロッカーに入れたら終わり」にしない

防災用品でよくあるのが、買ったことを忘れてしまうこと。です。

非常食の期限が切れている。

水の賞味期限が過ぎている。

モバイルバッテリーが放電している。

薬の期限が切れている。

季節が変わったのに中身がそのまま。

これでは、いざというときに困ります。

おすすめなのは、

半年に一度くらい中身を確認する日を決めておくこと。

例えば、

3月と9月。

防災の日。

衣替えの時期。

など、自分が思い出しやすいタイミングで構いません。

Choice-Labからひとこと
職場用防災セットというと、
「会社が用意するものでしょ?」
と思うかもしれません。
確かに、会社側の備蓄は重要です。

でも、
・自分の薬
・メガネ
・履き慣れた靴
・自分が食べやすいもの
などは、会社ではすべて用意できません。

だからこそ、
会社の備蓄+自分の備え
で考える。
そして、
毎日持つものは防災ポーチ。
量が必要なものは職場へ。

このように備えを分散させると、無理なく続けやすくなります。

外出先の災害に備えて普段からやっておきたい5つのこと

ここまで読んで、

「防災ポーチも作らなきゃ」

「職場にも備蓄しなきゃ」

と思った人もいるかもしれません。

でも、外出先の防災は、

物をそろえるだけではありません。

むしろ、災害が起きたときの判断を助けてくれるのは、普段から少し確認しておくことです。

そこで最後に、今日からできる5つの備えをまとめます。

① よく行く場所の避難場所を一度確認する

自宅周辺の避難場所は知っていても、

勤務先。

よく行くスーパー。

駅。

ショッピングモール。

などの周辺については知らない人も多いと思います。

毎回詳しく調べる必要はありません。

まずは、

「このあたりで災害が起きたら、どこへ行く?」

を一度だけでも確認してみます。

勤務先なら、

  • 非常口
  • 非常階段
  • 避難場所
  • 津波避難場所
  • 周辺の一時滞在施設

なども確認しておくと安心です。

② 家族と「連絡が取れないとき」の約束を決める

災害が起きたとき、

「家族に電話すればいい」

だけでは十分ではありません。

大規模災害では、電話がつながらない可能性があります。

だからこそ、

「連絡が取れなかったらどうする?」

を決めておきます。

例えば、

  • 171・web171を使う
  • 共通の電話番号を決める
  • 集合場所を決める
  • 遠方の親戚を連絡先にする
  • 無理に帰宅しない
  • 子どもの引き渡し方法を確認する

などです。

家族全員が、

「連絡できなくても、それぞれどう行動するか分かっている」

状態を作っておくことが理想です。

③ 勤務先から自宅までのルートを確認する

電車通勤をしている人なら、

勤務先から自宅までどれくらい離れているか

一度地図で確認しておきましょう。

ただし、「徒歩で帰るため」だけではありません。

確認したいのは、

  • 大きな川や橋を渡るか
  • 海の近くを通るか
  • 古い住宅街があるか
  • 崖や急斜面はないか
  • 大きな公園はあるか
  • 休憩できる場所はあるか

などです。

災害時には、いつものルートが使えるとは限りません。

だから、「この道しか知らない」という状態を減らしておくことが大切です。

④ スマートフォンの防災機能を確認する

スマートフォンには、防災に役立つ機能があります。

例えば、

  • 緊急速報
  • 防災アプリ
  • 地図
  • ハザードマップ
  • 家族の連絡先
  • モバイルバッテリーの管理

など。

ところが、

通知を切っていた。

防災アプリを入れたまま一度も開いていない。

家族の番号を覚えていない。

ということもあります。

一度、「このスマホ、災害時にちゃんと使える?」という目線で見直してみましょう。

そして、スマートフォンだけに頼らないために、家族の電話番号など最低限の情報は紙にも控えておくと安心です。

⑤ 外出するたびに「ここで災害が起きたら?」と一度だけ考える

最後は、お金も準備もいらない方法です。

駅にいるとき。

スーパーにいるとき。

地下街を歩いているとき。

ホテルに泊まったとき。

職場にいるとき。

ほんの数秒、

「もし今、大きな地震が起きたら?」

と考えてみてください。

出口はどこ?

頭上に危険なものはない?

海は近い?

ここにとどまったほうが安全?

家族とは連絡が取れなくても大丈夫?

こうして考える習慣があるだけで、

いざというときに周囲を見る意識が変わります。

災害時には、すべての防災知識を完璧に思い出せるとは限りません。

だからこそ、

普段から小さく想像しておく。

それが、判断力を鍛える一つの方法だと思います。

💡ラボ先生のワンポイント

防災というと、
水を何本、非常食を何食、防災グッズを何個
と、つい「物」に目が向きやすいものです。
でも外出先では、
「今いる場所は安全か?」
「動くべきか、とどまるべきか?」

を自分で判断しなければならないことも多くなります。
だからこそ普段から、
見る。
知る。
決めておく。
少し想像しておく。

これも立派な防災になります。

Choice-Labからひとこと
外出先の災害に備えるために、
特別なことを毎日する必要はありません。

まずは、
① よく行く場所の避難場所を確認する
② 家族とのルールを決める
③ 帰宅ルートを確認する
④ スマートフォンの防災機能を確認する
⑤ 「今ここで起きたら?」と考える

この5つからで十分です。

防災は、
災害が起きてから上手に行動するために、普段から少しだけ考えておくこと。

そして、その小さな準備の積み重ねが、
いざというときの「どうしよう」を、「まずこれをしよう」に変えてくれるのだと思います。

外出先で災害に遭ったときの行動チェックリスト

ここまで、勤務先や電車、車、スーパー、地下街、街中など、さまざまな場所で災害に遭った場合について見てきました。

でも、実際に大きな地震や災害が起きたとき、

「記事に何が書いてあったっけ?」

と一つひとつ思い出す余裕はないかもしれません。

そこで最後に、

外出先で災害に遭ったときに、まず確認したいこと

をチェックリストにまとめます。

すべてを完璧に覚える必要はありません。

大きな流れとして、

「身を守る → 周囲を見る → 情報を確認する → 動くか、とどまるかを判断する」

この順番を覚えておくだけでも違います。

災害が起きた直後のチェックリスト

地震など突然の災害が起きたら、まず次のことを確認します。

□ まず自分の身を守った?

地震なら頭を守り、

  • 落下物
  • 倒れてくる家具や看板
  • ガラス
  • ブロック塀

などからできるだけ離れます。

電車やバスの中なら、つり革や手すりにつかまります。

スーパーやショッピングモールなら、棚やガラスから離れます。

最初にすることは、家族への電話でも帰宅でもありません。

まず、自分が無事でいることです。

□ 慌てて外へ飛び出していない?

地震が起きると、

「建物から出なきゃ」

と思うかもしれません。

しかし、建物の外には、

  • 窓ガラス
  • 看板
  • 外壁
  • 瓦

などが落下している可能性があります。

地下街でも、停電した暗い中を慌てて移動すると転倒する危険があります。

「外へ出る=安全」とは限りません。

揺れが収まってから周囲を確認します。

□ 今いる場所に別の危険はない?

揺れが収まったら、周囲を見ます。

例えば、

□ 火災が起きていないか
□ 建物に大きな損傷はないか
□ ガラスなどが落下していないか
□ 津波の危険はないか
□ 川の増水はないか
□ 土砂災害の危険はないか

などです。

災害が一つだけとは限りません。

地震のあとに、

火災、津波、停電、断水、土砂崩れ

など、別の危険が続くこともあります。

□ 海の近くなら津波を考えた?

海岸付近で、

強い揺れ

または、

弱くても長くゆっくりとした揺れ

を感じた場合は、津波を考えます。

津波警報が出るのを待たず、海岸から離れ、高台や津波避難ビルなど安全な場所へ避難します。

この場合は、

「もう少し情報を確認してから」

と待つより、避難を優先します。

□ 正しい情報を確認した?

災害直後は、さまざまな情報が飛び交います。

できるだけ、

  • 気象庁
  • 自治体
  • 警察・消防
  • 鉄道会社
  • 道路管理者
  • 施設の館内放送

など、信頼できる情報を確認します。

SNSは便利ですが、

古い情報。

別の地域の情報。

根拠が分からない投稿。

などが混ざることがあります。

「誰が発信している情報?」

を確認する習慣を持っておきましょう。

□ 「すぐ帰る」と決めつけていない?

外出先で災害が起きたら、

家族、自宅、子ども、ペット

が気になります。

早く帰りたいと思うのは当然です。

でも、

交通機関が止まっている。

道路に被害が出ている。

火災が起きている。

大勢の人が移動している。

そんな状況で無理に帰宅を始めると、自分自身が危険に巻き込まれる可能性があります。

今いる場所が安全なら、「しばらくここにいる」という判断もあります。

家族との連絡チェックリスト

安全を確認できたら、家族との連絡を考えます。

□ 電話だけに頼っていない?

大規模災害では電話がつながりにくくなることがあります。

電話以外にも、

  • 171
  • web171
  • SMS
  • メッセージアプリ
  • 携帯電話会社の災害用伝言板

など、複数の方法を考えておきます。

□ 家族で171などに使う電話番号を決めている?

災害用伝言ダイヤル171やweb171では、電話番号をキーに安否情報を確認します。

そのため、

「災害時はこの番号を確認しよう」

と家族で決めておくことが重要です。

自宅の電話番号など、家族全員が分かる番号を決めておきましょう。

□ 連絡が取れなくても家族の行動が分かる?

ここが特に重要です。

例えば、

「電車が止まったら無理に帰らない」

「学校にいる子どもは学校のルールに従う」

「避難する場合は○○へ行く」

と決めておけば、連絡が取れなくても、

「たぶん今こうしている」

と考えることができます。

連絡できることより、連絡できなくても行動できること。

家族の防災では、こちらも大切です。

帰宅する前のチェックリスト

徒歩などで帰宅を考える場合は、出発前にもう一度確認します。

□ 本当に今、帰る必要がある?
□ 今いる場所は安全ではない?
□ 帰宅ルートの安全は確認できている?
□ 火災は発生していない?
□ 橋や道路は通れる?
□ 日没までに移動できる?
□ 水はある?
□ トイレは確保できそう?
□ 歩きやすい靴を履いている?
□ スマートフォンの充電は残っている?
□ 家族に自分の行動を伝えられる?

一つでも大きな不安があるなら、

「今は帰らない」

という選択肢も考えます。

大雨・台風のときのチェックリスト

大雨の場合は、地震とは少し判断が変わります。

□ 大雨・洪水・土砂災害の情報を確認した?
□ 避難情報が出ていない?
□ 川や用水路へ近づいていない?
□ 冠水した道路を進もうとしていない?
□ アンダーパスへ入ろうとしていない?
□ 地下街や地下駐車場にいるなら浸水情報を確認した?
□ 今いる建物は安全?
□ 危険な中を無理に帰宅しようとしていない?

大雨や台風では、

「危険になってからどうするか」より、危険になる前に動くこと

が重要です。

最低限の備えは持っている?

普段の外出時には、最低限、

□ スマートフォン
□ モバイルバッテリー
□ 充電ケーブル
□ 小型ライト
□ 携帯トイレ
□ 常備薬
□ 少量の非常食
□ マスク
□ 少額の現金
□ 家族の連絡先

などがあると安心です。

すべてを毎日大量に持ち歩く必要はありません。

「無理なく毎日持てる量」

にすることがポイントです。

よくある質問(FAQ)

ここからは、外出先で災害に遭ったときに迷いやすいことを、Q&A形式でまとめます。

外出先で地震が起きたら、最初に家族へ連絡したほうがいいですか?

まずは自分の身の安全を確保することが先です。

地震直後は、落下物やガラス、火災などの危険があります。

自分が安全な状態になってから、家族への連絡や安否確認を行います。

家族を心配する気持ちは当然ですが、

自分が無事でいることも家族を守ることにつながります。


電車が止まったら、歩いて帰ったほうがいいですか?

すぐ歩いて帰るとは決めないほうがよいでしょう。

大規模災害直後は、

  • 道路の損傷
  • 火災
  • 落下物
  • 停電
  • 人の集中

などによって、普段の帰宅ルートが危険になっている可能性があります。

勤務先など安全な場所にとどまれるなら、まず状況を確認します。

「歩ける距離か」ではなく、「安全に歩ける状況か」

で判断します。


家族と連絡が取れないときは、迎えに行ったほうがいいですか?

連絡が取れないという理由だけで、すぐ迎えに行くのはおすすめできません。

災害時は通信が混雑し、電話がつながりにくくなることがあります。

連絡が取れない=家族に何かあった

とは限りません。

子どもが学校にいる場合は学校の引き渡しルール、高齢の家族がいる場合は事前に決めた行動など、普段から家族でルールを話し合っておきましょう。


171はいつでも使えますか?

災害用伝言ダイヤル171は、常時、災害用として提供されているわけではありません。

大きな災害などで被災地への電話が集中し、つながりにくくなった場合に提供が開始されます。

ただし、体験利用日が設けられており、実際の操作を試すことができます。

  • 毎月1日 と 15日 (0:00 〜 24:00)
  • 正月三が日:1月1日 0:00 〜 1月3日 24:00
  • 防災とボランティア週間:1月15日 9:00 〜 1月21日 17:00
  • 防災週間:8月30日 9:00 〜 9月5日 17:00

災害が起きてから初めて使うより、平常時に一度体験しておくと安心です。


171とweb171は何が違いますか?

171は、電話を使って音声の伝言を録音・再生するサービスです。

一方、web171はインターネットを利用して安否情報を登録・確認するサービスです。

どちらも電話番号をキーとして安否確認に利用できます。

災害時には電話、インターネットのどちらか一方だけが使いやすい場合もあるため、

複数の連絡方法を知っておくことが大切です。


地震が起きたらエレベーターはどうすればいいですか?

エレベーターの中で地震を感じた場合は、すべての階のボタンを押し、最初に停止した階で降りることを原則とします。

ただし、扉が開いた先で火災など明らかな危険がある場合は、周囲の状況を確認します。

途中で閉じ込められた場合は、無理に扉を開けたり脱出したりせず、非常用呼び出しボタンなどで外部へ連絡します。


地下街で地震が起きたら、すぐ地上へ逃げたほうがいいですか?

地震が起きたからといって、揺れている最中に急いで地上へ向かう必要はありません。

地下街では落下物に注意し、まず身を守ります。

停電した場合も、暗い中をむやみに動かず、非常照明や館内放送、係員の誘導を確認します。

ただし、火災や浸水など別の危険が迫っている場合は、避難が必要です。

災害の種類とその場の状況によって判断が変わります。


車を運転中に地震が起きたら、その場ですぐ止まればいいですか?

急ブレーキは避けます。

ハザードランプなどで周囲に注意を促しながら、徐々に速度を落とし、できるだけ安全に道路の左側へ停止します。

車を置いて避難しなければならない場合は、緊急車両などが移動させられるようにする必要がある場合があります。

その際は警察や現場の指示に従いましょう。


スーパーやショッピングモールでは、すぐ出口へ向かったほうがいいですか?

まずは棚やガラスなどから離れ、頭を守ります。

大勢の人が出口へ一斉に殺到すると、転倒など別の危険が生じます。

揺れが収まってから、館内放送や店員・警備員などの案内を確認します。

「一番早く外へ出る」より「安全に避難する」ことが大切です。


大雨で電車が止まりそうなら、早めに帰ったほうがいいですか?

大雨や台風の場合は、危険が高まる前に行動することが重要です。

交通機関の運休が予想されている場合などは、状況によって、

  • 早めに帰宅する
  • 外出予定を変更する
  • 安全な場所で待機する

といった判断をします。

ただし、すでに道路が冠水しているなど危険な状況になっている場合は、

「早く帰る」ことより「今いる安全な場所にとどまる」こと

を優先する場合があります。


防災ポーチは毎日持ち歩いたほうがいいですか?

できれば、毎日無理なく持てる内容にしておくのがおすすめです。

ただし、大きく重い防災セットを持ち歩く必要はありません。

  • モバイルバッテリー
  • 小型ライト
  • 携帯トイレ
  • 常備薬
  • 少額の現金など

自分に必要な最低限

から始めれば十分です。

持っているだけではなく、「外出するときに実際に持っている」ことを大切にしましょう。


職場にも防災用品を置いておいたほうがいいですか?

職場にスペースがあるなら、自分用の最低限の備えを置いておくと安心です。

会社に水や非常食などの備蓄があっても、

  • 常備薬
  • 予備の眼鏡
  • 生理用品
  • 履き慣れた靴
  • 自分が食べやすいもの

まですべて用意されているとは限りません。

まず会社の備蓄内容を確認し、

「会社にない、自分が困るもの」を補う形がおすすめです。


外出するとき、毎回避難場所まで調べる必要がありますか?

毎回細かく調べる必要はありません。

ただ、

  • 勤務先
  • よく利用する駅
  • いつも行くスーパー
  • 旅行先のホテルなど

長時間過ごす場所や何度も行く場所なら、一度だけでも非常口や避難場所を確認しておくと安心です。

旅行先で海の近くに泊まる場合などは、津波避難場所も確認しておきましょう。


スマートフォンがあれば、防災用品はそれほど必要ないのでは?

スマートフォンはとても重要な防災用品です。

ただし、

  • 充電が切れる
  • 通信障害が起きる
  • 端末を破損する

といった可能性があります。

そのため、

  • 小型ライト
  • 紙に書いた連絡先
  • 少額の現金など

スマートフォンが使えなくても最低限対応できる備えも少し持っておくと安心です。


結局、外出先で災害に遭ったら一番覚えておくべきことは何ですか?

まず覚えておきたいのは、

「すぐ帰る」より「まず自分の安全を確保する」

ことです。

そして、

身を守る
↓
周囲の危険を確認する
↓
正しい情報を確認する
↓
避難するか、とどまるかを判断する
↓
家族への連絡や帰宅を考える

この順番です。

災害が起きた場所によって細かな行動は変わります。

でも、

「まず自分が無事でいる」という基本は変わりません。

まとめ|「家に帰る」より先に、自分の安全を守る

この記事では、外出先で災害に遭ったときの行動について、

  • 勤務先
  • 電車・駅
  • 車の運転中
  • スーパー・ショッピングモール
  • 地下街・高層ビル・エレベーター
  • 屋外・街中
  • 大雨・台風

など、場所や状況ごとに見てきました。

さらに、

家族との連絡方法。

帰宅困難になったときの判断。

防災ポーチ。

職場に置いておく防災セット。

普段からできる備え。

についても紹介しました。

かなりたくさんの内容になりましたが、すべてを覚える必要はありません。

外出先で災害に遭ったとき、まず思い出してほしいのは、この順番です。

自分の身を守る
↓
周囲の危険を確認する
↓
正しい情報を集める
↓
避難するか、とどまるかを判断する
↓
家族への連絡や帰宅を考える

家族が心配だから、すぐ電話をする。

電車が止まったから、歩いて帰る。

建物が怖いから、とにかく外へ出る。

災害が起きた直後は、そうした行動を取りたくなるかもしれません。

でも、

「早く行動すること」と「安全な行動をすること」は、必ずしも同じではありません。

まず自分が無事でいること。

そのうえで、今いる場所の危険を確認し、次にどうするかを考える。

これが外出先で災害に遭ったときの基本です。

家族を守りたいからこそ、無理に帰らない

この記事の冒頭で、「もし勤務中に大きな地震が起きたら、私はどうするだろう?」と書きました。

私自身、仕事をしているので、これは人ごとではありません。

自宅には防災用品を準備していても、勤務中に災害が起きれば、それらは手元にありません。

そして家族と離れていれば、

「大丈夫かな」
「連絡しなきゃ」
「早く帰らなきゃ」

と思うはずです。

でも、この記事を書きながら改めて感じたのは、

家族を心配することと、危険を冒して家に向かうことは別だということです。

連絡が取れないからといって、家族に何か起きているとは限りません。

そして、自分が危険な道路を無理に移動して事故や二次災害に遭えば、かえって家族を心配させることになります。

だから家族で、

「大きな災害のときは、無理に帰らない」

「連絡が取れなくても、それぞれ安全な場所にいる」

と話しておく。

それも、大切な家族の防災だと思います。

防災は「家の中」だけでは完成しない

防災というと、

非常食。

飲料水。

防災リュック。

非常用トイレ。

家具の固定。

など、自宅の備えを思い浮かべることが多いと思います。

もちろん、それらはとても重要です。

でも私たちは、一日のすべてを自宅で過ごしているわけではありません。

仕事へ行く。

買い物へ行く。

電車に乗る。

車を運転する。

旅行へ行く。

病院へ行く。

犬の散歩へ行く。

災害は、そんな何気ない日常の途中で起こるかもしれません。

だからこれからは、

「家に何を備える?」

と一緒に、

「家にいないときはどうする?」

も考えておきたいところです。

備えは3つに分けると考えやすい

外出先の防災まで考えると、

「また防災用品をたくさん買わなきゃ」

と思うかもしれません。

でも、すべてを毎日持ち歩く必要はありません。

Choice-Labでは、備えを次の3つに分けて考えることをおすすめします。

① 自宅に置く備え
② 毎日持ち歩く備え
③ 勤務先などに置いておく備え

自宅には、防災リュックや水、非常食など。

普段のバッグには、小さな防災ポーチ。

勤務先には、水や食料、歩きやすい靴などの職場用防災セット。

こうして分散しておけば、

「全部を背負って毎日歩く」

必要はありません。

大切なのは、防災用品の数を増やすことではなく、

自分が実際に生活している場所に、必要な備えがあることです。

ラボくん

ラボ先生、最初は“仕事中に地震が起きたら、すぐ家に帰らなきゃ”って思ってたけど……違うんだね。

ラボ先生

家族が心配なのは当然なこと。
でも、危険な中を無理に帰れば、自分が災害に巻き込まれるかもしれないんだよ。

ラボくん

じゃあ、家族のためにも安全な場所にいるってことだよね?

ラボ先生

そのとおり!
そして普段から、“帰れなかったらどうするか”を家族で決めておくんだよ。

ラボくん

帰る準備だけじゃなくて、帰れない準備も必要なことがわかったよ。

💡ラボ先生のワンポイント

外出先の防災で覚えておきたいのは、
「正解を全部暗記すること」ではありません。

災害が起きた場所、建物の状態、時間帯、天候、周囲の人、火災や津波の危険。
そのときの状況によって、取るべき行動は変わります。

「今、何が一番危険なのか?」
そして、
動いたほうが安全なのか。
ここにいたほうが安全なのか。

を判断することです。

防災の知識は、

「知っている」で終わらせず、「その場で判断するために使う」。

普段から、

「もし今ここで地震が起きたら?」

と、ときどき考えてみてください。

その小さな習慣が、いざというときの判断につながります。

最後に

この記事を読んだからといって、

明日から大きな防災ポーチを持ち歩いたり、職場にたくさんの防災用品を置いたりする必要はありません。

まず今日できることを、一つだけ。

家族と、

「災害のとき、連絡が取れなかったらどうする?」

と話してみる。

勤務先の非常口を確認する。

バッグに携帯トイレを一つ入れる。

モバイルバッテリーを充電する。

家族の電話番号を紙に書いておく。

それだけでも、昨日より備えは一歩進んでいます。

災害が起きたとき、

真っ先に家族の顔が浮かぶ人は多いと思います。

だからこそ覚えておきたいのは、

家族を守りたいなら、まず自分が無事でいること。

そして、

「家に帰る」より先に、「自分の安全を守る」。

外出先で災害に遭ったとき、この一つだけでも思い出してもらえたらと思います。

あわせて読みたい
【2026年最新版】防災グッズは何を揃えるべき?本当に必要な必需品20選【保存版】 「防災グッズは気になるけれど、何から揃えればいいのかわからない……。」 そんな悩みを抱えている方は少なくありません。 近年、日本では地震や豪雨、台風などの自然災…
防災 防災コラム
目次